阿玉台貝塚(あたまだいかいづか、おたまだいかいづか)は、千葉県香取市阿玉台にある縄文時代の貝塚[1]。1968年5月2日、国の史跡に指定された[2][3]。
阿玉台貝塚
所在地
- 香取市阿玉台1012ほか(香取市ほか)
解説
この貝塚が位置する黒部川流域は、河川によって作られた大小の谷が複雑に入り組んだ地形になっており、縄文時代の貝塚群が複数ある。周辺には、良文貝塚などの貝塚もある。1894年に東京帝国大学の八木奘三郎らが調査したのをはじめとして、以後複数回調査されてきた[4]。土器や石器、貝輪などが出土しており、ハマグリ、シオフキ、アサリなどでできた貝塚であることがわかっている。また、魚類や鳥類、哺乳類や両生類などの骨も出土している[2]。本貝塚から出土した土器は、「阿玉台式土器」と命名されている[2]。
出土品や特記事項
馬蹄形貝塚。縄文土器(下小野、五領ヶ台、阿玉台、加曽利E)。石斧、磨石など石製品。刺突具など骨角器。貝刃、貝輪。土器片錘。魚骨(スズキやクロダイ、サメなど)。獣骨(シカやイノシシなど)。阿玉台式土器の標識遺跡。斜面貝塚が4つ台地平坦部を囲み平坦部にも小貝塚があり貝塚全体の径は100mを超える。