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銀星みつあみ航海記

銀星みつあみ航海記』(ぎんせいみつあみこうかいき)は、角川スニーカー文庫から発行されている鷹見一幸ライトノベルスペースオペラ。イラストは緒方剛志

あらすじ

5年間続いたローデスとの戦争が終わって平和を取り戻したマガザン帝国の地方惑星で、帰還兵のハヤトとハインツは宝くじを当てた事から22億クレジという大金を手に入れた。その金を元手に運輸業を始めようとするが、彼らを目障りに思うもの達から妨害を受ける。しかし彼らはそれを撥ね退け宇宙へと乗り出していく。彼らの力を必要としてくれる人たちのために。

登場人物

銀星号クルー

ハヤト・フォーゲルスト・ナグモ
銀星号の船長兼操舵手。19歳。銀星勲章を4つ持つ元機動戦闘艇のエースパイロット。奨学金を受けて進学していたため、ローデスとの戦争が勃発したことで徴兵される。戦争中は「搭乗員の平均余命が2週間」「死神部隊」などと称された第109戦闘部隊に在籍していた。
その経歴が示すとおり、パイロットとしての技量評価はSSS(別名「甲一番」)であり操縦・運転技術は超一流。しかし、それ以外の事に関してはやや子供っぽいところもある。
食い意地が張っており、気の進まない事を選択して後悔する事を「そんな気分で食う飯は不味い」と例える。
ハインツ・クノール・キャンベル
銀星号の航法士。軍隊時代はハヤトのナビゲーターとして活躍する。ハヤトとは同郷(星)出身だが、彼らの故郷・シレンは戦争が終わる3ヶ月前にローデスの放った惑星破壊ミサイルによって消滅した。第109戦闘部隊は開戦時に大敗北した生き残りをかき集めて送り込まれた部隊。実体は精鋭というより情報隠蔽を目的とした「厄介払い」であり、最初から使い潰す目的で扱き使われた挙句、終戦まで生き残ったのはハヤトとハインツだけだった。
情報処理技術は一流で、エンデバーのシステムなど穴が多すぎて困ると豪語する。ハヤトの甘さや青さを認めた上で、それをフォローする事こそが自分の存在理由と言い切る男。
リアン・マッケンジー・カルミン
ハインツのうっかりミスが原因で銀星号に下宿したのをきっかけに、そのままキャビン・アテンダントを務めることになった17歳の少女。高重力惑星バレリア出身で通常の重力下では力加減が出来ない「ヘラクレス症候群」状態になり、下手なパワーアシスト装備を上回るパワーを発揮する。それを抑えるため「髪を三つ編みにしている時は力が出ない」と言う心理抑制を掛けているが、ふとした拍子に想定外の力が出て船内の設備を破壊することがある。生身の戦闘力は仲間内で一番だが、筋密度などの差から見た目より質量があり、そのため「水に浮かない」。
出来合いの食品に手を加えることでバリエーションを持たせるなど料理が得意。故郷は高品質の小麦を生産する農業惑星で、地元の産品を売るための教育を受けており小麦相場に詳しい。
クララ・ビジルニー
銀星号に搭載されている船舶管理用電子人格。ホログラムは女性型。最高の情動と能力を持つ「HQレベル電子人格」。乗組員に換算すると16人分の能力を持ち、銀星号クラスの船なら彼女1人で管理できる。人間と同等の感情表現が可能で、その表情を見たハインツが思わずときめきかけたこともある。
当初はDレベル電子人格とされていたが、運輸局から乗組員不足を指摘された際、ハインツによって「HQレベル電子人格」であることが明かされる。
銀星号内の隠しサーバーに収められている。歴代の銀星号クルーの死を見続けてきた事が半ばトラウマになっている。
サイラス・リムジン
惑星シャイダで中古船再生業を営む「リムジン商会」社長の末息子。中学生ながら商会が集めた廃船からパーツを集めて銀星号を再生した張本人。当初は自分の船だと銀星号を売ることを渋るが、意気投合したハヤトに専任の機関士として雇ってもらうという約束を以って売却を認める。
その後、専門学校に進んで船舶機関士の資格を取得し、あとは卒業するだけという段階となる。LOG.03で長期休みを利用して正式な機関士として銀星号に乗り込むこととなった。
ミケ
フュージリアグループ内の極秘研究所で知性化処置を施された黒猫。人間並みの知的欲求を獲得したが、自らの存在証明を求めて脱走。軌道ステーション内で出会ったサイラスと共に銀星号に乗り込み、通信担当として働くことになる。前足に合わせたサイズのキーボードで文字通信を行うが、ブリッジ内でキーボードを設置できるのが「船長席」だけだったので船長席に通信を繋いだ際にミケが通信画面に写ってしまうという問題が生じたが、クララが通信を振り分けることで解決した。通信以外の仕事にも参加し、少なからぬミスをするもハインツからも「ミスしたならそれを教訓にミスをしなくなるまで働け」と言われるが、彼の存在そのものが危険を呼び寄せるため伝手を通じて帝室に献上(という名目で保護)される。
研究所では素体β六号と呼ばれていたが、番号で呼ばれるのを拒否してハヤトたちに対して「ミレニアム・インテリジェンス・キングダム・エンペラー」と名乗るが、長過ぎると頭文字に略したら「M.I.K.E」と読めたため、なし崩しにそう呼ばれるようになった。

その他

監督
「イカダ乗り」と呼ばれるエンデバーステーションに送られてきたコンテナを受け取りステーションまで運搬する小型艇チームの現場責任者。イカダの能力を超えた過積載コンテナと共にステーションに激突するところをハヤトの敢行した体当たりで救われる。しかし、その際にコンテナに積まれていた「接待用の豆腐」をダメにしてしまい、荷主であるフュージリアグループからのクレームで解雇されかけるが、またも責任を被ったハヤトに救われる。
そのためハヤトには恩義を感じており、フュージリアグループの画策で減速ができなくなった銀星号をステーションに所属するイカダ乗りを総動員して助けた。
シン・ミクナッツ
エンデバーステーションの港湾長。フュージリアグループの専横でハヤトを解雇するが彼の功績は認めており、リアンにステーションのアテンダントによる特別授業を行う。
ポポイ・リムジン
沈没した宇宙船のサルベージと解体・パーツや備品のリサイクル・船体の再生(レストア)を主業務とするリムジン商会の社長。サイラスの父親。優秀な技術者でもあり、彼の商会が手掛けた再生船は下手な中古船より上等。
宇宙船を求めて来訪したハヤトたちを気に入り、見習い技術者の教材用として再生した銀星号を売ってくれた。購入時にハヤトとハインツだけで操船できるようブリッジを改装してくれただけではなく、海賊対策の改造などで協力してくれた。
ジョージ・フォン・アイシング
帝国情報部第三課に所属する大佐。白髪の老人だが「アイス・ジョー」の異名を持つ。戦争が終わってからも戦時の統制経済による権益を良しとして固執する諸貴族に頭を悩ませており、健全な経済活動に対するモデルケースとして銀星運輸に期待しており、ハヤトたちに度々助言を行う。
リヒト・フォン・タウンゼント
企業タウンゼントグループの社長。男爵。エンデバーでメガフロート生成プラントを格安で購入するが、目的地であるリムルダール星系の惑星アクアスへ運ぶ輸送費がボッタクリだったため、エンデバーの組合に属さない銀星運輸に依頼する。
ナミオカ
惑星バレリアの農務管理課の係長。惑星上の麦畑に発生したインフェルメイス菌による病害を解決する殺菌剤を探し当てるが、戦時物資統制によって生産が打ち切られていた殺菌剤の在庫品は安定剤が経年劣化によって役目を果たさず主成分の「ニトロ・バイセルス・ナトリウム」は液体爆薬状態となっており、それを運ぶことを銀星運輸に依頼した。
かつては軍属で、30年前ローデスに包囲された状態で風土病に侵されそのまま全滅となるところをブリッジが破壊されながらも医療物資を満載した銀星号が辿り着き、九死に一生を得た。
ベルノ
惑星バレリアの農業研究所のスタッフ。能天気だが感情の起伏も激しくトラブルやハプニングに出くわすと力いっぱい騒いだあとはケロリとしているか気絶してしまう。
アーム
惑星バレリアの農務管理課の現地採用監視員。リアンの兄。星外の大学に進学しており卒業後は公務員となる。父親は農場主でバレリア政府上院議員だが、本人いわく公務員の方が性に合っているとのこと。
レイラ・エルノリク
エルノリク男爵家の女当主(バロネス)。領有する惑星ホルストに希少素材であるシリリウム鉱床を発見し採掘を開始するが、鉱山利権を狙う大物貴族マルス家によって帝国暦で1年も冬が続く惑星にとって死活問題となる星系への物流を封鎖される。銀星号による封鎖突破にて窮地を脱するが、ハインツからの助言によって帝国中央に味方を増やすべく社交界に出る。
タクマ、クリス
タクマはマガザン帝国の現皇帝。クリスはその弟で「皇弟」として兄を補佐する。ローデスとの戦争を終わらせ戦争によって疲弊した帝国を立て直さんとしている。エルキュール侯爵家がスパイとして送り込もうとしていた知性化猫(ミケとその彼女)を先んじて引き取った。
ギリアム・フォン・テリー・ガーナッシュ
エンデバーで探偵事務所を経営する男性。フュージリアグループからの下請け仕事で食っている零細だが、本人は帝国アカデミーで行動心理学を修め博士号を得ている。実家はごく小さな男爵家で当主である父親も帝国中央政府の下級公務員。
エキト
ギリアムの助手。探偵としてしてはまだまだだが、小器用で電子ツールを自作している。
ヒルデガルド
ミケやその彼女(素体β七号)たちを知性化した博士。利用法はともかく、知性化した猫たちを我が子同然に思っており、逃げ出したミケによって知性化動物の存在が発覚することを恐れて抹殺命令を出したシザムに反発してギリアムと協力する。
ルマンド・エルキュール
帝国御三家と言われるマルス家の流れを組み、惑星エンデバーを含めた複数の星系を領有するエルキュール侯爵家の当主。生まれついての貴族であり、度を越して出費をケチったり利権にがっついたりする処はない物の権勢に関しては野心家でもあり、帝国中央で権力を握ることを画策している。
シザム・ラフト・エルキュール
フュージリアグループの重役。エルキュール侯爵家の係累で分家の三男。本来は爵位の継承からは程遠いが、現当主のルマンドには直系の後継者がなく(中継ぎの養子扱いなど)建前上はどうあれ将来的には自分が侯爵家当主になると見込んでいる。特権意識の固まりで相手より高い立場を確認するたびに悦に入る性格はギリアムには完全に読み切られている。生まれた環境以外に自慢できることがないため、叩き上げの存在を疎ましく考えており、実力と行動力で急速に名を挙げるハヤトたちを目の敵にしている。
LOG.00では前述の「豆腐入りのコンテナ」を守るために進行方向にあったコロニーを砲撃で爆砕する指示を出すなど平民の命より自分たちの利益が重要だと言い切っている。銀星運輸の仕事を妨害し続け、挙句の果てに裏から推進剤に不純物を混入させ、減速できなくなった銀星号を安全のためと称して撃沈しようとしたが、命令を下した巡航艦艦長に「そんな真似をすれば、今後星系内でまともな補給は受けられなくなる」と反論される。

既刊一覧

  1. 銀星みつあみ航海記 LOG.00 俺らが出帆した動機((ISBN 4044257205))
  2. 銀星みつあみ航海記 LOG.01 彼女が家出した動機((ISBN 4044257191))
  3. 銀星みつあみ航海記 LOG.02 俺らが運ぶべき希望((ISBN 4044257213))
  4. 銀星みつあみ航海記 LOG.03 僕が仲間になった理由((ISBN 4044257221))

関連項目

  • でたまか - 本作の約100年後を舞台にした物語。

銀星号

リムジン商会で組み立てられたN級フィッシュボーンタイプのコンテナ貨物船。100年ほど前に造られた戦闘艦を基に生産されたタイプで120隻におよぶ同型船のパーツのみで組み上げられている。購入時は外装パネルがモザイク状態だったためハヤトが塗り直すが、安さに釣られて塗料の種類を間違えたため塗装後に浴びた宇宙線で変色。船全体がピンク色になってしまう。「銀星号」という名前は120隻に及ぶベース船のデータからハヤトが適当に選んだものだったが、かつて軍用輸送船として多くの逸話を持ち「奇跡の輸送船」と呼ばれるも任務を果たす過程で10数回に及ぶ大破沈没歴があり、歴代クルーの多くが亡くなっている。

エンデバーの貨物輸送会社は全てフュージリアグループ傘下で経営陣にはエルキュール侯爵家の人間が入っており、よそ者は受け入れられない。ハブられるのも取り込まれるのも嫌ったハヤトたちはアイシングの助言で銀星号を人も運ぶ「貨客船」として登録した。

N級コンテナ貨物船である銀星号は運行管理に6人、貨物管理に6人と本来12人のクルーが必要だが、資金不足で余計な人員は雇えないため、ブリッジクルーはハヤトとハインツ(後にサイラスも加わる)、船舶管理AIとしてクララ、キャビンアテンダントとしてリアンの5人で回しており、残った空き部屋を「客室」としている。

銀星丸

銀星丸(ぎんせいまる)は、銀星みつあみ航海記に登場する銀星号のモデルとなった船で、1944年に進水した戦時標準型貨物船である。総トン数は2,170トン。製造者は浪速船渠株式会社(大阪)、船主は太平汽船株式会社(東京)である。

略歴

  • 1944年5月 進水
  • 1944年7月 竣工
  • 1945年5月 山口県下関市にある六連島灯台沖で擱座
  • 1948年9月 浮揚、修復工事
  • 1955年7月 泉汽船(東京)に売却、第八泉丸と改名
  • 1962年9月 解体
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