転炉ガス(てんろガス、英: Linz-Donawitz converter Gas)は、転炉における鉄の精錬工程で生じる副生ガス。LDGとも略される。
成分
主成分は一酸化炭素で、約75%ほど含まれる。ほかに、約13%の二酸化炭素と、微量の酸素・窒素・水素からなる[1]。大量の粉塵を含むため、集塵装置で塵を除去したうえで使用される。一酸化炭素を多量に含むため、人体に有毒である。高温で排出されることから、熱回収の方法も考えられている。空気に対する比重は1.01~1.05程度である[2]。燃焼時の発熱量は9,200-10,500kJ/m3ほどであり、単独または高炉ガスや(コークス炉ガス)と混合されて、製鉄所内の(熱風炉)や(焼結炉)などの燃料として自家消費される[1]。近年では、酢酸など化学合成原料としての利用も研究されている[3]。