読売ジャイアンツ女子チーム(よみうりジャイアンツじょしチーム)は、(読売巨人軍)が運営する女子硬式野球のクラブチームである。
読売ジャイアンツ女子チーム | |
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会社名 | 株式会社読売巨人軍 |
創設 | 2021年 |
所属リーグ | |
ヴィーナスリーグ(関東女子硬式野球連盟) | |
歴代チーム名 | |
読売ジャイアンツ女子チーム(2021年 - ) | |
本拠地 | |
読売ジャイアンツ球場 他 | |
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獲得タイトル | |
成績(タイトル以外) | |
球団組織 | |
監督 | 宮本和知 |
キャプテン | 金満梨々那 |
日本野球機構(NPB)の加盟球団が公認する女子硬式野球クラブチームとしては西武と阪神に次ぐ3例目で、全日本女子野球連盟と関東女子硬式野球連盟に加盟。2021年12月に創設、2023年から本格的に活動を開始した[1]。
2023年シーズンのチームスローガンは「2023 "START UP" 魅せる!!」[2]。
概要
読売巨人軍が運営する女子硬式野球クラブチーム。2021年12月6日にチーム新設が報道向けに公表され[3]、 2022年に第1期生4名、2023年に第2期生16名の選手が入団し、チームとして本格始動した。 全国大会で優勝経験のある選手や女子日本代表経験者などトップレベルの選手が多数在籍している。なお、所属選手はプロ野球選手ではなく、アマチュア選手として活動しており、日頃、学業や仕事などをしながら、練習や試合に参加している[4]。
4月から10月頃までは、関東周辺のクラブチーム、大学、高校が参加するリーグ戦(ヴィーナスリーグ)に参戦する。試合は、土日や祝日に埼玉県や千葉県など関東周辺の球場で行われる。また、8月頃には日本一のクラブチームを決める「全日本女子硬式クラブ野球選手権大会」に出場し、上位に入賞すると、10月に開催される「全日本女子硬式野球選手権大会」へ出場することができる。 その他、年に数回、地方で開催される大会にも出場する[5]。
練習場所は読売ジャイアンツ球場・室内練習場等の巨人所有の施設や、その他の球場を使用する場合もある。
歴史
チーム創設
球団や読売新聞社・報知新聞社が女子野球やヴィーナスリーグを支援してきた経緯があり、原辰徳監督も女子チームの重要性を訴えていたという[3]。 国内の女子野球人口は増え続け、全国では6,000人・およそ100チームもあることから、女子野球の振興・発展のために卒部後やチーム退団後の受け皿や進路目標として、NPB球団の傘下としては3チーム目となる女子チームを創設した[6]。また、宮本和知が球団社長付女子野球アドバイザー・初代監督に就任した[7][8]。
- 2021年
- 12月6日:チーム新設がプレスリリースされた。
- 12月8日:第1期生の4名の内定した選手が発表された[1]。
- 2022年
- 2月1日~12日:宮崎春季キャンプ、最終日には男子選手に混ざって練習を共にこなし、一流選手からアドバイスなどを受けた[9]。
- 3月24日:ジャイアンツアカデミー入校式ではコーチングスタッフとして出席[10]
。
- 5月2日:選手選考に関する要綱が公表される[11]。
- 6月3日:府中市民球場で東京都府中市と「スポーツ振興に関する協働協定」を結んだ。同市は都内で初めて全日本女子野球連盟の「女子野球タウン」に認定されており、野球教室やイベントへの参加などを通じて、女子野球などスポーツ振興や地域活性化に取り組む[12]。
- 8月14日:セレクションの二次選考が始まる[13]。
- 10月16日:セレクション第二回二次選考を実施[14]。
- 11月23日:ファンフェスタで16名の新入団選手と監督・コーチらの新体制を発表[15]。
宮本監督時代
- 2023年
2月24日、チームスローガン「2023 "START UP" 魅せる!!」を発表。3月1日には駒沢オリンピック公園総合運動場で、ゴールドジム女子硬式野球部を相手に初の対外試合(オープン戦)に臨み、12-1で勝利した。3月18日、第10回女子硬式野球沖縄大会にて初公式戦を行った。沖縄県立南部商業高校戦で清水美佑がノーヒットノーランを記録し6-0で勝利[16]。同日に行われた準決勝の埼玉・侍にも11-2(5回・点差コールド)で勝利した。翌19日に行われた決勝の埼玉・平成国際大学戦にも8-2で勝利し、初めて参加した大会を優勝で飾った[17]。4月1日、栃木市杯第3回栃木さくらカップ2023決勝にて、NPB傘下チームである埼玉西武ライオンズ・レディースと初対戦。2-0で勝利し、先述の沖縄大会と合わせて地方大会二冠を達成した。4月16日にはヴィーナスリーグの初戦を迎え、開幕3連勝スタート。4月29日の平成国際大学戦に0-2で敗れるまで、チーム創設以来実戦14連勝(内、公式戦10連勝)を記録した。7月22日、同29日には、それぞれ阪神甲子園球場と東京ドームにて、阪神タイガース Womenとの初対戦(交流戦)が予定されている。
- 第10回女子硬式野球沖縄大会(硬式野球の部) - 優勝
- 栃木市杯第3回栃木さくらカップ2023(フリーの部) - 優勝[18]
- 第1回女子野球GIANTS杯福島大会2023(硬式の部) - 準優勝
所属選手・スタッフ
- 2023年1月時点。◎の選手は創設メンバー[15]。
監督・コーチ(4名)
背番号 | 名前 | 役職 | 出身、前所属 | 備考 |
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81 | 宮本和知 | 監督 | 球団社長付・女子野球アドバイザー | チーム発足業務を行った。 |
83 | 長谷川国利 | 助監督 | 巨人職員 | |
84 | 松本哲也 | コーチ | 2018~22年・巨人二軍コーチ | |
82 | 佐藤弘祐 | コーチ | 巨人職員 |
投手(8名)
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 最終出身校・最終の前所属 | 備考 |
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11 | (小野寺佳奈) | 右 | 右 | クラーク記念国際高仙台・エイジェック | 2019侍J U-18女子 |
15 | (伊藤春捺) | 右 | 右 | 福知山成美高 | |
17 | (清水美佑) | 右 | 右 | 埼玉栄高・埼玉西武ライオンズL | 2016WBSC・2018WBSC侍J女子 |
18 | (吉安清)◎ | 右 | 左 | 至学館高・ジャイアンツアカデミーコーチ | |
19 | (村川祐月) | 右 | 右 | 駒沢学園女子高・(ハナマウイ) | |
26 | (日高結衣) | 左 | 左 | 神戸弘陵学園高 | |
30 | (澤田百華) | 右 | 右 | 作新学院高 | |
89 | 島野愛友利◎ | 右 | 左 | 神戸弘陵学園高・ジャイアンツアカデミーコーチ | 複数ポジション(内野手)あり※1 |
捕手(2名)
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 最終出身校・最終の前所属 | 備考 |
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31 | (長田朱也香) | 右 | 右 | 開志学園高・(ZENKO BEAMS) | |
21 | (金満梨々那)◎ | 右 | 右 | 平成国際大・ジャイアンツアカデミーコーチ | 初代主将、2017侍J U-18女子 |
内野手(6名)
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 最終出身校・最終の前所属 | 備考 |
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2 | (東ここあ) | 右 | 両 | 福井工業大学附属福井高 | 22年女子選抜優勝 |
5 | (大沼咲貴) | 右 | 右 | 蒲田女子高・埼玉西武ライオンズL | 2019侍J U-18女子 |
6 | 中村柚葉 | 右 | 右 | 花咲徳栄高・(京都文教女子硬式野球) | 2020年女子プロレイア・埼玉アストライア所属 |
9 | (真砂寧々) | 右 | 左 | 履正社高 | |
25 | (野呂萌々子) | 右 | 右 | 駒澤大学附属苫小牧高 | |
55 | (森崎杏) | 左 | 左 | 福知山成美高 |
外野手(4名)
ユニフォーム
- 2023年からナイキとパートナーシップ契約を結び、2023シーズンからの巨人及び女子野球の公式ユニホームサプライヤーとなる[19]。男子選手と同様に、ネーム掲載と前番号がない「背番号のみ」となり、胸元のロゴ入り(キャプテンはCマークが左胸元に入る)ユニホームになる。
- キャップは男子同様、NEW ERA提供である。また、ソックスも同様にソックスサプライヤーのSTANCEと契約し、MLBと同様のセットアップを着用する[20]。
(2023年2月時点で公表されているもの)
- オフィシャルキャップサプライヤー:NEW ERA
- オフィシャルユニホームサプライヤー:ナイキ
- サポーティングカンパニー:コナミホールディングス
- オフィシャルサプライヤー:STANCE
出典
- ^ a b “読売ジャイアンツ女子チームの創設について”. 読売巨人軍 (2021年12月8日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “2023読売ジャイアンツ女子チームスローガン「2023 "START UP" 魅せる‼」”. 読売巨人軍 (2023年2月24日). 2023年2月25日閲覧。
- ^ a b “巨人が女子チーム新設!高校日本一エース島野愛友利ら1期生4選手内定”. 日刊スポーツ (2021年12月7日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “読売ジャイアンツ女子チームとは”. 読売巨人軍. 2023年5月1日閲覧。
- ^ “女子野球の試合観戦について”. 読売巨人軍. 2023年5月1日閲覧。
- ^ “【巨人】女子野球チーム新設!23年ヴィーナスリーグ参加へ 甲子園V右腕ら1期生4選手と契約”. スポーツ報知 (2021年12月7日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “巨人 女子野球チーム発足へ、宮本和知氏アドバイザーに就任 23年ヴィーナスリーグ参加目指す”. スポニチアネックス (2021年12月7日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “【巨人】宮本和知氏 女子新チーム発足に携わり「2月のキャンプで一緒に」練習を計画”. スポーツ報知 (2021年2月7日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “【巨人】女子野球チーム1期生の4人も宮崎キャンプを打ち上げ 「打球の追い方、間…すごい勉強になった」”. 中日スポーツ・東京中日スポーツ (2022年2月12日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “ジャイアンツアカデミー入校式・修了式 ジャイアンツ女子チームの4選手も参加”. 読売巨人軍 (2022年3月24日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “読売ジャイアンツ女子チーム 選手募集セレクションの開催について”. 読売巨人軍 (2022年5月2日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “府中市民球場で府中市と協働協定締結式「女子野球チームをここから全国に発信」”. 読売巨人軍 (2022年6月3日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “「読売ジャイアンツ女子チームセレクション Supported by KONAMI」二次選考に36人が挑戦”. 読売巨人軍 (2022年8月14日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “「読売ジャイアンツ女子チームセレクション Supported by KONAMI」第2回二次選考を開催”. 読売巨人軍 (2022年10月16日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ a b “読売ジャイアンツ女子チームの新入団選手、監督らを発表”. 読売巨人軍 (2022年11月23日). 2022年11月24日閲覧。
- ^ “【巨人】女子チーム、ノーヒットノーランデビュー 清水美佑9奪三振「できすぎ」宮本和知監督「語り継がれる」”. スポーツ報知 (2023年3月19日). 2023年3月19日閲覧。
- ^ “【女子野球】巨人女子チームが初の公式大会で優勝、宮本和知監督「ジャイアンツのプレッシャーに勝った」”. スポーツ報知 (2023年3月20日). 2023年3月20日閲覧。
- ^ “フリーの部 - 栃木市杯第3回栃木さくらカップ2023”. 栃木さくらカップHP. 2023年4月7日閲覧。
- ^ “ナイキとのオフィシャルパートナー契約について”. 読売巨人軍 (2022年11月22日). 2022年11月22日閲覧。
- ^ “NPB史上初!STANCE(スタンス)とオフィシャルサプライヤー契約”. 読売巨人軍 (2023年1月30日). 2023年2月14日閲覧。
外部リンク
- 読売ジャイアンツ女子チーム | 読売ジャイアンツ公式サイト
- 読売ジャイアンツ 女子チーム(公式) (@giants_wbb) - Twitter