角坊（すみのぼう）は京都市右京区にある浄土真宗本願寺派の本山本願寺（西本願寺）の飛地境内である。
| 本願寺角坊 | |
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| 所在地 | 〒615-0091 京都府京都市右京区山ノ内御堂殿町２５ |
| 位置 | 北緯35度00分41.4秒 東経135度43分18.3秒 / 北緯35.011500度 東経135.721750度座標: 北緯35度00分41.4秒 東経135度43分18.3秒 / 北緯35.011500度 東経135.721750度 |
| 宗旨 | 浄土真宗 |
| 宗派 | 浄土真宗本願寺派 |
| 寺格 | （本山本願寺飛地境内） |
| 本尊 | 阿弥陀如来 |
| 正式名 | 本願寺角坊 |
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解説
本願寺派の伝承では現在の角坊境内が親鸞聖人往生の地とされている（大谷派では現在の京都市立京都御池中学校と伝えられている）。 この地を記念して親鸞600回忌に際して本願寺角坊別院として建てられる。 長らく別院であったが、親鸞750回忌に際して本山本願寺(西本願寺)の飛地境内となり、本願寺角坊と改称される。また堂宇を新築し、従来のものを除却するなど大規模に再整備された。
境内
- 還浄殿（げんじょうでん） - 角坊の本堂にあたる（飛地境内なので本堂は本願寺(西本願寺)阿弥陀堂となる）
- 親鸞聖人銅像
- 山門 - 戦時供出された先代の親鸞聖人銅像の笠がかけられている。
- 鐘楼
- 中央仏教学院 - 本願寺派による浄土真宗の専門学校
- 西本願寺保育園
本堂
親鸞聖人銅像
西本願寺保育園
年間行事
- 1月15日 通夜勤行
- 6月2日-3日 広如忌
歴史
前史
鎌倉時代、右京山ノ内には比叡山東塔地区の善法院の支坊（里坊）があった。そこは親鸞の実弟である尋有僧都が住していたという。 親鸞は60歳を過ぎて関東から京に戻り、五条西洞院（現在の松原西洞院の光圓寺）に暮らしていたが、1255年、火災に遭い、善法院支坊に身を寄せることになった。この境内に草庵を結び、草庵を角坊（すみのぼう）と称していたという。 1263年1月16日（弘長2年11月28日）、親鸞示寂。 これ以後善法院は衰退する。 なお親鸞の曾孫にあたる本願寺第３世覚如は「本願寺聖人親鸞伝絵」に親鸞の示寂地が「押小路ノ南、萬里小路ヨリ東」と示している。
本史
- 1857(安政4)年 - 本願寺第20代広如が(僧純)に親鸞示寂の地の調査を命じ、この地を善法院跡と考証した。当時相国寺の所有していた土地のうち2反を購入して宗祖親鸞の600回忌に向けてこの地に堂宇を建立。還浄殿には広如筆「還浄殿」の額が掲げられている。[1]
- 2008(平成20)年 - 11月、本山「本願寺(西本願寺)」に「本願寺角坊別院」を吸収合併、本願寺の飛地境内とし、新たに本願寺角坊として老朽化した諸建物の新築をはじめとする、境内地整備工事を行うこととなる。境内地整備工事にあたっては、親鸞聖人750回大遠忌宗門長期振興計画推進協議会第二部会にて、今後の周辺地域の動態や団体参拝の受け入れ、中央仏教学院等を含めた施設の活用面を考慮した修復案・新築案など種々の検討がなされ、委員による現地の視察などを経て木造の新築工事にて進めることとした。新本堂は旧本堂と同規模で計画され、以前は各々別棟となっていた元本堂（別院創建当初の本堂）・書院・寺務所・客殿などの機能を集約した寺務所・集会所棟を本堂横に併設、渡り廊下で接続する形態とした。
- 2009(平成21)年 - 9月、工事着工し、山門・鐘楼(しょうろう)・手水舎(ちょうずや)及び仮本堂となる元本堂を残し、本堂・書院・寺務所・客殿などの建物を解体。11月、起工式。
- 2010(平成22)年 - 1月迄に本堂・寺務所建物の基礎工事を完了。8月末には本堂・寺務所建物の屋根工事が完了、渡り廊下の施工を進める。10月に工事期間中仮本堂として残されていた元本堂を解体。参道・造園工事並びに山門の移築・塀の新設及び改修・駐車場の整備、鐘楼改修、手水舎の改修を行う。10月末には本堂・寺務所建物がほぼ完成し、本堂内陣(ないじん)床の摺り漆(すりうるし)工事を行う。12月中旬に引き渡しを受け、直ちに仏具の納品・設置を行う。12月下旬に竣工式が執り行われ、完成した。[2]
脚注
関連項目
- 本願寺(西本願寺) - 本境内。
- 中央仏教学院 - 境内にある専門学校。
- 大谷本廟 - 西大谷。本願寺の飛び地境内。本願寺派の親鸞廟所。
- 日野誕生院 - 本願寺の飛び地境内。親鸞誕生の地。
- 京都市立京都御池中学校 - 真宗大谷派の学説での親鸞示寂地