翁島駅(おきなしまえき)は、福島県耶麻郡猪苗代町大字磐根中(いわねなか)にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)磐越西線の駅である[1]。
歴史
駅開設当時、所在地が翁島村(おきなじまむら)であったことが駅名の由来。なお、翁島村の名は猪苗代湖にある唯一の島・翁島からとられている。かつて猪苗代湖畔には有栖川宮・高松宮の翁島別邸が設けられ(天鏡閣および現在の福島県迎賓館)が設けられ、翁島駅がその最寄駅であったことから、旧駅舎には貴賓室が設置されていた[2]。駅舎改築にともない、旧駅舎は町営緑の村に移築・保存されている[2]。かつて、上野からの急行「ばんだい」が走っていたころ、1往復臨時停車していたこともあった。
年表
- 1899年(明治32年)7月15日[1]:岩越鉄道により開業[3]。一般駅。
- 1906年(明治39年)11月1日:岩越鉄道が国有化[3]。
- 1915年(大正4年)9月:野口英世が一時帰郷。この駅で地元住民の歓迎を受ける。
- 1963年(昭和38年)3月1日:貨物取り扱い廃止[4]。
- 1972年(昭和47年)9月1日:荷物取り扱い廃止[4]。
- 1983年(昭和58年)3月10日:磐越西線CTC化に伴い駅無人化[5]。
- 1984年(昭和59年)9月26日:お召し列車が運転され、昭和天皇夫妻が下車。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となる[6]。
- 2016年(平成28年):旧本屋(駅舎)は「磐越西線鉄道施設群」の一部として、土木学会選奨土木遺産に選ばれる[7][8]。
駅構造
相対式ホーム2面2線[2]を有する地上駅。互いのホームは構内踏切で連絡している。1983年に無人化と同時に駅舎をコンクリート製のカプセル型に改築している。会津若松駅管理の無人駅[2]。
のりば
(出典:JR東日本:駅構内図)
待合室(2022年9月)
ホーム(2022年9月)
構内踏切(2022年9月)
利用状況
2004年度の1日平均乗車人員は27人であった[9]。
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均乗車人員 |
2000 | 41 |
2001 | 38 |
2002 | 30 |
2003 | 27 |
2004 | 27 |
駅周辺
- 翁島温泉
- 西ノ沢温泉
- 玉の湯旅館
- 天鏡閣(旧有栖川宮・高松宮翁島別邸)
- 福島県迎賓館(旧高松宮翁島別邸)
- 野口英世記念館
- 野口英世の里郵便局
- 福島県道7号猪苗代塩川線
- 福島県道205号翁島停車場線
- 福島県道206号翁島停車場磐根線
隣の駅
脚注
- ^ a b c d “JR東日本:各駅情報(翁島駅)”. 東日本旅客鉄道. 2014年10月22日閲覧。
- ^ a b c d e f 『週刊JR全駅・全車両基地』第50号、朝日新聞出版、2013年8月4日、23頁、2014年10月22日閲覧。
- ^ a b c 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 6号、14頁
- ^ a b 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、515頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ “「通報」●磐越西線上戸駅ほか3駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 3. (1983年3月10日)
- ^ 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 6号、17頁
- ^ “”. 福島県立博物館. 2018年3月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月9日閲覧。
- ^ “土木学会 平成28年度選奨土木遺産 磐越西線鉄道施設群”. www.jsce.or.jp. 2022年6月9日閲覧。
- ^ 第120回福島県統計年鑑
- ^ “時刻表 翁島駅”. 2022年9月20日閲覧。
参考文献
関連項目
外部リンク
- 駅の情報(翁島駅):JR東日本