第501独立海軍歩兵大隊(だい501どくりつかいぐんほへいだいたい、ウクライナ語: 501-й окремий батальйон морської піхоти)は、ウクライナ海軍の大隊のひとつ。第36独立海軍歩兵旅団隷下。
概要
ウクライナ国家親衛隊
1994年6月、ウクライナ国家親衛隊第16中隊として、クリミア自治共和国(現クリミア共和国)ケルチで創設された[2]。
1996年5月、部隊の増強に伴い、第20独立海軍歩兵大隊に改編した。
1997年2月、第416独立訓練連隊と統合され、部隊の増強に伴い、第25連隊に改編した。
1999年6月、部隊の増強に伴い、第10旅団に改編した。
ウクライナ陸軍
2000年3月、ウクライナ陸軍に編入し、クリミア自治共和国駐屯の第32軍団隷下に配属され、第501独立機械化連隊に改編した。
ウクライナ海軍
2003年4月、ウクライナ海軍に編入し、沿岸警備司令部隷下に転属した。
2003年10月、部隊の縮小に伴い、第501独立機械化大隊に改編した。
2003年12月、クリミア自治共和国駐屯の第36独立沿岸防衛旅団隷下に転属され、2013年12月26日、第501独立海軍歩兵大隊に改編した。
ロシアのクリミア侵攻
2014年2月27日、ロシアのクリミア侵攻では、クリミア半島の守備隊だったが司令官のオレクサンドル・サイェンコ中佐がロシア連邦軍に寝返り、部隊は戦わずに降伏した。団員308人のうち裏切らなかった58人はウクライナ本土に退却した[3]。裏切者を中心にロシア海軍にも同じ部隊名の第501独立海軍歩兵大隊が新編された[4]。
ドンバス戦争
2015年2月から、ドンバス戦争に投入され、東部ドネツィク州の前線に配置された。
2015年7月20日、ムィコラーイウ州駐屯の第36独立海軍歩兵旅団隷下に転属した。
ロシアのウクライナ侵攻
東部マリウポリの戦い
2022年2月24日から、ロシアのウクライナ侵攻では、南東部の要衝とされるドネツィク州マリウポリ地区に配備され、26日には第1独立海軍歩兵大隊が配備されていたフヌートヴェの防衛線を突破され、マリウポリ郊外に撤退した。ロシア軍の攻勢を数週間食い止めるも、戦車大隊が壊滅するなど大損害を出し、3月下旬にはマリウポリ市内まで撤退してイリイチ製鉄所を陣地とした[5][1]。
2022年4月4日、イリイチ製鉄所の北部を防衛していたが、団員267人が無断降伏して捕虜となり、5月中旬にマリウポリは陥落した[6][7][1]。
東部アウディーイウカの戦い
編制
- 大隊本部(ベルジャーンシク)
- 第1中隊
- 第2中隊
- 落下傘中隊
- 迫撃砲中隊
- 対戦車砲小隊
- 対空ミサイル小隊
- 偵察小隊
- 工兵小隊
- 後方支援隊
出典
- ^ a b c Пішки з оточеного міста. Невідома історія виходу морпіхів із Маріуполя ウクラインスカヤ・プラウダ
- ^ 軍事ユニット A0669 COASTAL DEFENSE ARMY、ケルチ 軍隊A0669公式サイト
- ^ 「あなたはあなたの武器を使わなければなりません!」 「トゥルチノフは私を脅迫し、軍事行動をとるように私を促しました。」 Obozrevatel
- ^ ハリネズミのように要塞化されるクリミア半島 Yahoo!ニュース
- ^ Russian invasion update: Ukraine repels tank attack, captures six Russians in Mariupol ウクルインフォルム
- ^ Кадыров сообщил, что в Мариуполе сдались более 250 украинских морпехов RIAノーボスチ
- ^ В РФ заявляют о взятии в плен украинских морпехов в Мариуполе: что известно (фото) フォーカス
- ^ 第501大隊の海兵隊がドネツク地域の占領者の位置を破壊した(ビデオ) ShoTam
外部リンク
- 部隊の戦死者リスト
- Ukrainian Military Pages