第3艦隊(だい3かんたい、U.S. Third Fleet)は、アメリカ海軍の艦隊。国際日付変更線以東の東太平洋(第4艦隊担当の南米西岸海域を除く)を担当海域とする[1]。司令部はカリフォルニア州サンディエゴ、(ロマ岬)の海軍基地に置かれている。
国際日付変更線以西の西太平洋・インド洋(中東地域を除く)を担当海域とする第7艦隊とともに、アメリカ太平洋艦隊を構成し、その指揮を受ける。アメリカ近海においては、艦隊総軍の指揮を受ける場合もある。
第7艦隊や中東地域を担当する第5艦隊に、航空母艦を始めとする艦艇をローテーションで派出していて、派出された艦艇は担当海域によって第3艦隊から第7艦隊、または第5艦隊へ指揮権が移る。
沿革
1943年3月のアメリカ海軍編成替えで、ウィリアム・ハルゼー大将の指揮する南太平洋部隊が改編されて、第3艦隊となる。
太平洋戦争中、この艦隊をレイモンド・スプルーアンス大将が指揮する時には、第5艦隊と部隊名を変更した。
1973年2月1日、太平洋艦隊の再編により復活し(この際に、1946年から存在した第1艦隊が統合された)、司令部はハワイ州のフォード島に置かれる。
1986年11月26日には、司令部が陸上から旗艦「コロナド」(USS Coronado, AGF-11)へ移される。
2003年9月に、司令部は旗艦「コロナド」からカリフォルニア州サンディエゴにある(ロマ岬海軍基地)へと、再度陸上に移される。
2015年に、司令官の(ノラ・タイソン)中将やその他の関係者は、第3艦隊が西太平洋への関与を深めていくことを示唆している[2][3]。
所属任務艦隊
第3艦隊は、所属任務艦隊(タスクフォース)により構成されている。第3艦隊隷下タスクフォースは30番台で表記された「CTF-3x」が付与されCTF(Commander, Task Force)付で呼ばれている。
(第30任務部隊) (Task Force 30, CTF-30)
- (第3艦隊戦闘部隊) (3rd Fleet Battle Force)
(第31任務部隊) (Task Force 31, CTF-31)
- (第3艦隊戦闘支援部隊) (3rd Fleet Combat Support Force)
(第32任務部隊) (Task Force 32, CTF-32)
- (第3艦隊哨戒部隊) (3rd Fleet Patrol and Reconnaissance Force)
(第33任務部隊) (Task Force 33, CTF-33)
- (第3艦隊兵站支援部隊) (3rd Fleet Logistics Support Force)
(第34任務部隊) (Task Force 34, CTF-34)
- (第3艦隊潜水艦部隊) (3rd Fleet Submarine Force)
(第35任務部隊) (Task Force 35, CTF-35)
- (第3艦隊水上戦部隊) (3rd Fleet Surface Combatant Force)
(第36任務部隊) (Task Force 36, CTF-36)
- (第3艦隊上陸部隊) (3rd Fleet Landing Force)
(第37任務部隊) (Task Force 37, CTF-37)
- (第3艦隊揚陸部隊) (3rd Fleet Amphibious Force)
(第39任務部隊) (Task Force 39, CTF-39)
- (第3艦隊空母打撃部隊 )(3rd Fleet Carrier Strike Force)
脚注
- ^ U.S. Third Fleet. “U.S. Third Fleet. About”. 2015年12月26日閲覧。
- ^ KEN MORIYASU (2015年10月20日). “115 naval vessels ready to help in west Pacific”. Nikkei asian review. 日経新聞. 2015年12月26日閲覧。
- ^ Tim Kelly (2015年9月26日). “U.S. admiral signals wider role for powerful Third Fleet in Western Pacific”. reuters. 2015年12月26日閲覧。
外部リンク
- 第3艦隊公式サイト(英語)
- ロマ岬海軍基地公式サイト(英語)