第1次ピール内閣(だいいちじピールないかく、英語: First Peel ministry)は、1834年12月から1835年4月まで存在したイギリスの内閣の一つ。第2代準男爵サー・ロバート・ピールが首相を務めた。
概要
国王ウィリアム4世は第2代メルバーン子爵を罷免した後、保守党の初代ウェリントン公爵に組閣の大命を降した。しかしウェリントン公爵はこれを拝辞し、代わりとしてサー・ロバート・ピール準男爵を首相に推挙した。この時ピールはイタリア旅行中だったため、帰国までの中継ぎ役としてウェリントン公が首相職を引き受けた((ウェリントン公爵暫定内閣)、1834年11月-12月)。
12月に帰国するとピールはウェリントン公から首相職を引き継ぎ、内閣を成立させた。国王の意向を受けたピール首相は12月30日に議会を解散し、1835年初頭に(解散総選挙)を実施した。保守党はある程度議席数を増やしたが、これを受けてホイッグ党党首メルバーン子爵は野党の共闘態勢を強化。その結果4月のアイルランド教会税法案採決で与党は敗北し、内閣は総辞職を余儀なくされた。メルバーン子爵が(後継内閣)を成立させた。
内閣
閣内大臣
- 1834年12月 – 1835年4月
役職 | 肖像 | 氏名 |
---|---|---|
第一大蔵卿 財務大臣 庶民院院内総務 | サー・ロバート・ピール準男爵 | |
大法官 | (初代リンドハースト男爵) | |
枢密院議長 | (第2代ロスリン伯爵) | |
王璽尚書 | 初代ウォーンクリフ男爵 | |
内務大臣 | (ヘンリー・ゴールバーン) | |
外務大臣 貴族院院内総務 | 初代ウェリントン公爵 | |
陸軍・植民地大臣 | 第4代アバディーン伯爵 | |
(海軍大臣) | 第2代ドゥ・グレイ伯爵 | |
(武器総監) | (サー・ジョージ・マレー) | |
商務院総裁 (造幣局長官) | アレグザンダー・ベアリング | |
インド庁長官 | 初代エレンボロー伯爵 | |
(陸軍主計長官) | (サー・エドワード・ナッチブル準男爵) | |
戦時大臣 | (ジョン・チャールズ・ヘリーズ) |
参考
- C. Cook and B. Keith, British Historical Facts 1830–1900