人物
1974年東京大学教養学部教養学科フランス分科卒業、76年同大学院比較文学比較文化専攻修士課程修了。同博士課程、パリ大学博士課程を経て高等研究所に学ぶ。カトリックやエゾテリスムの歴史を専攻[1]。最初の著作『パリのマリア』は、友人の中沢新一の勧めによって書かれた[2]。
宗教思想史や神秘思想史に造詣が深く、そうした領域の著書を多数著している。また、室内楽アンサンブルのグループを主宰するなど、多様な文化活動を行うほか、比較文化の視点からの評論などもものしている。
ドン・ボスコ社出版の月刊『カトリック生活』に「カトリック・サプリ」を連載[3]。
著書
- 『パリのマリア ― ヨーロッパは奇跡を愛する』筑摩書房、1994
- 『ヨーロッパの死者の書』ちくま新書、1995
- 『聖女伝 ― 自己を癒す力』筑摩書房、1995
- 『奇跡の泉ルルドヘ』NTT出版、1996
- 『バロックの聖女 ― 聖性と魔性のゆらぎ』工作舎、1996、(ISBN 978-4-87502-268-8)
- 『ジャンヌ・ダルク ― 超異端の聖女』講談社現代新書、1997 講談社学術文庫、2020
- 『聖母マリア ―〈異端〉から〈女王〉へ』講談社選書メチエ、1998
- 『ローマ法王 ― 二千年二六五代の系譜』ちくま新書、1998; 中公文庫、2005; 『ローマ法王』角川ソフィア文庫、2019
- 『聖者の宇宙』青土社、1998; 中公文庫、2010
- 『ノストラダムスの生涯』朝日新聞社、1998
- 『さよならノストラダムス』文藝春秋、1999
- 『カルトか宗教か』文春新書、1999
- 『テロリズムの彼方へ、我らを導くものは何か』文春ネスコ、2001
- 『からくり人形の夢 ― 人間・機械・近代ヨーロッパ』岩波書店、2001
- 『不思議の国サウジアラビア ― パラドクス・パラダイス』文春新書、2001
- 『キリスト教（知の教科書）』講談社選書メチエ、2002
- 『バロック音楽はなぜ癒すのか ― 現代によみがえる心身音楽』音楽之友社、2003
- 『聖女の条件 ― 万能の聖母マリアと不可能の聖女リタ』中央公論新社、2004
- 『大人のためのスピリチュアル「超」入門』中央公論新社、2005
- 『レオナルド・ダ・ヴィンチ伝説の虚実 ― 創られた物語と西洋思想の系譜』中央公論新社、2006
- 『アメリカに「NO」と言える国』文春新書 2006
- 『「弱い父」ヨセフ ― キリスト教における父権と父性』講談社選書メチエ、2007
- 『無神論 ― 二千年の混沌と相克を超えて』中公叢書、2010
- 『陰謀論にダマされるな！』ベスト新書、2010
- 『キリスト教の真実 ― 西洋近代をもたらした宗教思想』ちくま新書、2012
- 『人生を活性化する25錠（カトリック・サプリ1）』ドン・ボスコ社、2012
- 『戦士ジャンヌ・ダルクの炎上と復活』白水社、2013 『ジャンヌ・ダルク ― 超異端の聖女』講談社（講談社学術文庫）2019
- 『ユダ ― 烙印された負の符号の心性史』中央公論新社、2014
- 『生き方をインスパイアする25の話（カトリック・サプリ2）』ドン・ボスコ社、2014
- 『フリーメイスン ― もうひとつの近代史』講談社選書メチエ、2015
- 『キリスト教の謎 ― 奇跡を数字から読み解く』中央公論新社、2016
- 『人生に希望の種を蒔く25の話（カトリック・サプリ3）』ドン・ボスコ社、2016
- 『ナポレオンと神』青土社、2016
- 『キリスト教は「宗教」ではない ― 自由・平等・博愛の起源と普遍化への系譜』中央公論新社（中公新書ラクレ）2017
- 『神と金と革命がつくった世界史 ― キリスト教と共産主義の危険な関係』中央公論新社、2018
- 『日々の生活に気づきをもたらす25の話（カトリック・サプリ4）』ドン・ボスコ社、2018
- 『渡り鳥の見たキリスト教 ― キリスト教の比較社会論』フリープレス、2019
- 『超死生観』フリープレス、2019
- 『女のキリスト教史 「もう一つのフェミニズム」の系譜』ちくま新書、2019
- 『新しい未来を生きるあなたへの25のメッセージ』ドン・ボスコ新書. カトリック・サプリ ドン・ボスコ社, 2021.2
- 『疫病の精神史: ユダヤ・キリスト教の穢れと救い』ちくま新書, 2021/6
翻訳
- カトゥリン・エティヴァン、キャロル・モンマルシェ、アン=マリー・ストル『聖ヴィンセンシオ・ア・パウロ』ドン・ボスコ社、2000
- マリー=ジュヌヴィエーヴ・ルー、エリザベット・シャルピー『聖カタリナ・ラブレ』ドン・ボスコ社、2001
- ジュヌビエーブ・ルー、エリザベス・シャルピー『聖ルイーズ・ド・マリヤック』ドン・ボスコ社、2002
- ディディエ・ヴァン・コヴラルト『聖骸布の仔』中央公論新社、2006
- クリスチャン・デュコック『自由人イエス ― もう一つのキリスト論』ドン・ボスコ社、2009
- マイテ・ロッシュ（著・絵）『マリアのおはなし』ドン・ボスコ社、2013（児童書）
論文
- <竹下節子
脚注
外部リンク
- 竹下節子ブログ