窒素13(N13)は、窒素の放射性同位体であり、ポジトロン断層法に用いられる。半減期は10分弱である。ポジトロン断層法用にサイクロトロンで生成され、アンモニア分子を標識する。
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生成
- 16O + 1H → 4He + 13N
酸素16の原子核に水素の原子核(即ち陽子)をぶつけて、ヘリウムの原子核(即ちα粒子)が弾き出されて、窒素13が得られる。陽子は運動エネルギーが5.55MeVを越えるまで加速される必要がある。
反応は吸熱反応であり、生成物の質量が反応物の質量よりも大きいため、質量に転換されるエネルギーを外から補給する必要がある。そのため、核反応を起こすためにプロトンによりエネルギーが運ばれる。
エネルギー差は正確には5.22MeVであるが、プロトンだけでこのエネルギーを運ぶと運動エネルギーを持たない反応物が生成される。モーメントは必ず保存されるため、プロトンで運ぶ必要のある真のエネルギーは次の式で表される。
恒星における役割
窒素13は、太陽質量よりも重い恒星の主要なエネルギー源となるCNOサイクルで大きな役割を果たす[1]。
- 12C + 1H → 13N + γ + 1.95 MeV
- 13N → 13C + e+ + νe + 2.22 MeV
- 13C + 1H → 14N + γ + 7.54 MeV
- 14N + 1H → 15O + γ + 7.35 MeV
- 15O → 15N + e+ + νe + 2.75 MeV
- 15N + 1H → 12C + 4He + 4.96 MeV
出典
外部リンク
- PET site of the University of Melbourne