概要
ARTは人質立てこもり事件への対処を任務としている。
ARTは2011年に千葉市で発生した路線バス人質立こもり事件において車内に突入し、人質を救出、犯人を逮捕した。また、2016年に佐倉市内の教会で人質立てこもり事件が発生した際、(閃光弾)を使用して突入し、人質を救出、犯人を逮捕した。
千葉県警察刑事部捜査第一課には、誘拐事件、人質立てこもり事件などを担当する特殊事件捜査係が設置されているため、ARTはこの係の主導により編成されていると推察される。同種の任務を担当する警視庁SITでは、特殊部隊(SAT)の除隊者を即戦力として起用しており[3]、千葉県警察においても警備部にSATが編成されているが、除隊者起用の有無や、ARTの具体的な規模・編成などに関しては千葉県警察の公式発表が無いため、現在までのところ不明である。
公開訓練と質疑
ARTは、2008年10月6日に千葉県警察学校において、千葉県議会環境生活警察常任委員会に対して、訓練を公開している[1]。この訓練では、警察学校の建物を使用したリペリング訓練や、高圧放水器を使用した訓練が行われた[4]。また、訓練の際に行われた委員の質疑と、千葉県警察の回答は以下のとおりである。
- ARTはどのような場所で訓練をしているのか。
- 装備品の重量はどのくらいあるのか。
- 隊員は基本的に約20キロの装備品を装着した上に、約9キロの楯を携行し、犯人の制圧・逮捕のための機敏な動きを要求されている。
装備
- (閃光弾)
- アサルトスーツ
- 黒色のタクティカルベスト[4]。
また、銃器に関しては、他の都道府県警察の突入班においてベレッタ社製拳銃(92FS Vertec)(バーテック)や、社製機関拳銃の使用が確認されているが、ARTが使用する銃器の種別は不明である。
2011年に発生した路線バス人質立てこもり事件の現場において、ART捜査員は私服の上に灰色のプロテック型ヘルメットとゴーグルを着け、黒色マスクで顔を隠し、腕部に黒色プロテクター、胴に厚みのある紺色ベスト(防弾機能か防刃機能があるもの)を着装していた。