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白人コンプレックス(はくじんコンプレックス)とは、有色人種(アジア人や黒人などの非白人)が白色人種(白人)に対して抱く審美観であり、欧米白人の容姿やライフスタイル等に対する憧憬や崇拝と、自人種や自身の容姿に対する劣等感(コンプレックス)を指して呼ぶ言葉である。なおこれは、欧米の白人が自身で持つ思想である白人至上主義とは異なる。
明治時代以前の昔の日本では、絵巻物や多くの美人画や浮世絵で描かれているように、切れ長の涼しい目が美人顔として好まれていたが、西洋文化移入後(明治維新後)は徐々に変化し、第二次世界大戦後のメディア(雑誌、CMなど)で白人モデルが起用されるようになり、2010年代でも芸能界の一部やファッションモデル業界における白人や白人系ハーフを起用する傾向は浸透している[1][2]。一方で白人でない外国人の広告への起用は稀である[3]。この広告の実態はしばしば白人コンプレックスの表れであると評される[3]。
日本のかつての少女漫画には黄色の髪で白人的な外見をした女主人公がよく見られ、ファッション雑誌のモデルにも白人や白人とのハーフが多く見られる[2]。
岡田斗司夫は漫画のキャラクターについては白人コンプレックスからそうなるのではなく[4]、日本人は日本人の黄色人種の顔の配列の中で主役らしい顔を描いているだけで、それが結果的に欧米人からは白人の容姿に見えているだけと分析する[4]。
脚注
- ^ 「ブランド広告の特徴とイメージ -雑誌広告の内容分析と印象評定から-」『関西大学社会学部紀要』 2008年 40巻 1号 p.59-85, hdl:(10112/888), 関西大学社会学部
- ^ a b 堂本かおる (2021年9月13日). “白人女性のブロンド呪縛。『セックス&ザ・シティ』&『はいからさんが通る!』”. wezzy|ウェジー. 2021年9月23日閲覧。
- ^ a b 大蔵省財政金融研究所「フィナンシャル・レビュー」June-1989 岩男寿美子「日本人の対外国人態度」
- ^ a b 岡田斗司夫「白人コンプレックスが原因じゃない」日本のアニメや漫画のキャラが白人顔になる理由(ニコニコニュース、2017年5月12日)