田下駄(たげた)とは、水田で作業するときに、足が沈み込まないようにした道具。[1]あくまでも農機具とされるが、履物の下駄の起源になっているとする説がある[2]。
歴史
泥湿地や深水田の中で足が沈み込むのを防ぐことで作業を効率化し、足を保護するために使われてきた。履物の下駄に近い形状のものとかんじきのような形状のものがある[2]。
中国浙江省寧波市の慈湖遺跡からは歯のない板状の履物が出土しており田などで使用されていたとみられている[2]。日本では弥生時代後期の遺跡から多く出土している[2]。しかし、土地改良の進歩と牛馬による畜力の使用が一般化すると衰退し、農業機械の発達のため姿を見られなくなった。
出典
参考文献
- 三橋時雄「田下駄」『国史大辞典』