海州連絡所(ヘジュれんらくじょ)は、朝鮮民主主義人民共和国黄海南道海州市に所在する情報機関で、朝鮮労働党作戦部(現、朝鮮人民軍偵察総局)に所属する工作員侵入基地[1]。別名、第301連絡所(301れんらくじょ)、第755軍部隊(だい755ぐんぶたい)[1]。4か所ある海上連絡所のうちの1つ[1]。高速スパイ船を配置している[2]。
概要
南浦連絡所は、清津連絡所(咸鏡北道清津市)・元山連絡所(江原道高城郡)・南浦連絡所(南浦特別市)とならぶ海上処の連絡所のうちの1つで、大韓民国の西海岸への侵入を担当している[1]。
ここでは、海州連絡所の戦闘員と偵察局要員が7〜16人がチームとなって魚雷などを帯同し、潮流の干満を利用して目標地点に到達し、爆破するという潜水訓練が頻繁になされている[3][注釈 1]。北朝鮮人民保安省(社会安全省)の将校だった「鄭意成(チョン・ウィソン)」(仮名)は、2010年3月26日の天安沈没事件は朝鮮人民軍偵察局が企画し、作戦を遂行した「海上狙撃旅団」の犯行ではないかと推察している[3][注釈 2]。
脚注
注釈
- ^ このような訓練は、仮に最新鋭の探知機に探知されたとしても、海上を漂流する無数の漂流物と誤認される確率が高く、低速で移動するため確認手段がないので有効であるとされる[3]。
- ^ 人民軍部隊で唯一、大韓民国国軍の海軍基地と港、艦隊を目標に攻撃する訓練を受けているのが「海上狙撃旅団」であり、なかでも第1大隊は、潜水艦、潜水艇、または人間魚雷のような水中爆破を専門とする訓練を黄海南道龍淵郡長山串で受けている[3]。