法身 (ほっしん、梵: धर्मकाय dharma-kāya)は三身(法身、報身、応身)の一つで、真理そのものとしてのブッダの本体。色も形もない真実そのものの体をいう。
真理(法)の身体、真理(法)を身体としているものの意味で、「法仏」「法身仏」「自性身」「法性身」などともいう。
部派仏教の時代、説一切有部では、仏陀の肉身である生身に対して、仏陀の説いた正法や十力などの功徳を法身と呼んだ。大乗仏教では絶待的な真理を法身という。また、如来蔵説では、如来蔵が煩悩を離れてそれ自身を現したものをいう。法身の本性については、密教では自性・受用・変化・等流の四身をすべて法身とみなす四種法身を説いている。
他宗教の類似教義 イスラーム神秘主義では、預言者ムハンマドを「普通の、一般の『人間』であるムハンマド」と「はるか昔から存在している『真理』としてのムハンマド、ムハンマドの本質(ハキーカ・ムハンマディーヤ、ムハンマド的真実在)」に分けて考える思想がある。
またキリスト教のヨハネによる福音書では、イエス・キリストとは父なる神の言葉が受肉した存在であるという考えが中心になっている。肉体的な身体だけでなく、その教えや話をした内容が時空を超えて身体となるという考え方が普遍的として認められている。
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