水間観音駅（みずまかんのんえき）は、大阪府貝塚市水間にある[1]、水間鉄道水間線の駅で同線の終着駅である[2][3]。古刹水間寺への最寄駅となっている[4]。第1回近畿の駅百選認定駅[5]。
歴史
駅構造
行き止まりの島式ホーム1面2線とさらに1番線の線路の脇にもう1つのホームのある2面2線の地上駅。主に、列車は1番線より出発するが、車両交換時や臨時列車などは2番線から出発することもある。また、時折2番線は留置線として利用されることもある。2番線の線路から1番線方向を見ると線路・ホーム・線路・ホームの順に並んでいる。1番線のそばにはカフェ「まち愛Cafe みずがめ庵 和（なごみ）」がある[1][10][11]。なお、2021年にはこのカフェを舞台にしたドラマがクラウドファンディングにより制作され[11]、松平健主演の作品が同年YouTubeで公開された[11]。
のりば
| 番線 | 路線 | 行先 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1 | ■水間線 | 貝塚方面 | 原則としてこのホーム |
| 2 | 一部列車のみ |
- 備考
- ホームの端には開業当初からの鉄筋コンクリート造の駅舎がある[3][5]。この駅舎は水間寺の三重塔にちなみ二重塔のデザインとなっており[5]、1999年に国の登録有形文化財に登録された[4]。水間鉄道では、2020年に迎える駅開業95周年への記念事業として、「苔玉の駅」としてのブランド化を見据えた駅舎のリニューアル事業に着手し2018年に完了した[6][7]。
- 側線および車庫があり[11]、夜間滞泊の運用がある。水間線では起点の貝塚駅とともに(有人駅)で、(直営駅)となっている。自動券売機も設置されている。正月はこの駅は水間寺への入り口駅として参詣の客が多くこの駅を利用するため臨時の改札口が開かれてその客をさばくこともある。
- かつては貝塚駅と同様に、南海電気鉄道の各駅で使用された、中古の自動改札機が設置されていたが、2009年6月1日のPiTaPa対応および全車ワンマン化に伴い、当駅では、毎日運用されるICカード専用乗車リーダー・タッチパネル付降車用運賃箱に置き換えられた。そのため当駅ではドアカットは行わず、すべてのドアが開く。
- 車庫では、2006年から翌2007年にかけて水間鉄道7000系を車体更新、改番により水間鉄道1000形[3]とする作業が行われた。当駅の裏手には引退した水間鉄道の501形電車（元南海1201形電車）1両がパンタグラフを上げて静態保存されており、ホームからも間近で見ることができる。
駅ホーム（外側から）
水間車庫
（貝塚寄りに併設）水間鉄道501形電車
（553号、静態保存）「1番線脇ホーム」上のカフェ風の建物
苔玉がつるされているホーム
利用状況
「大阪府統計年鑑」によると、2019年（令和元年）次の1日平均乗降人員は1,434人（乗車人員：711人、降車人員：723人）である。
近年の1日平均乗降人員推移は下記の通り。
駅周辺
水間寺（水間観音）は当駅の南およそ600mほど、徒歩で約10分の場所に位置する[3]。正月（三が日）の初詣の客が水間寺に行くため[4]、この駅は賑わいを見せる。
また、市域南部への玄関口となっており、コミュニティバスや送迎バスが発着している。
- 松葉温泉 滝の湯
- 奥水間温泉
- 大阪府立少年自然の家
- かいづか いぶき温泉
- かいづか いぶきヴィレッジ
バス路線
- は〜もに〜ばす（貝塚市コミュニティバス）
隣の駅
- 水間鉄道
- ■水間線
- 三ヶ山口駅 - 水間観音駅
脚注
本文中の出典
- ^ a b c d e 鼠入昌史『終着駅巡礼』イカロス出版、2016年12月25日、79頁。ISBN (978-4-8022-0259-6)。
- ^ “工藤あやの鉄道1両貸し切りヒット願う車掌姿で笑顔”. 日刊スポーツ. (2017年11月11日) 2022年1月4日閲覧。
- ^ a b c d . 東京新聞 TOKYO Web. (2020年7月14日). オリジナルの2020年9月2日時点におけるアーカイブ。 2021年8月1日閲覧。
- ^ a b c d e f “”. 大阪日日新聞 (2003年3月3日). 2007年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年8月1日閲覧。
- ^ a b c d “【関西プチ遺産】「信号機支配」の中でゆったりした時間が流れる「水間観音駅」（大阪府貝塚市）”. 産経ニュース. (2018年4月8日) 2021年8月1日閲覧。
- ^ a b c （PDF）『2メートルの大苔玉を配置、95周年へ向けた水間鉄道活性化｢水間観音駅リニューアル」』（プレスリリース）グルメ杵屋、2018年12月14日。2022年1月4日閲覧。
- ^ a b c “大阪に「苔玉の駅」登場 大小1000個の苔玉”. 産経ニュース. (2018年12月24日) 2022年1月4日閲覧。
- ^ 水間鉄道水間駅舎 - 文化遺産オンライン（文化庁）
- ^ いよいよ水間鉄道にPiTaPaが導入されます! (PDF)
- ^ まち愛Cafe みずがめ庵 和 (PDF) - 貝塚市障害児者施設連絡会
- ^ a b c d . 読売新聞オンライン. (2021年11月22日). オリジナルの2021年11月23日時点におけるアーカイブ。 2022年1月4日閲覧。
利用状況の出典
関連項目
外部リンク
- 水間観音駅 時刻表・運賃 - 水間鉄道
- 水間鉄道水間駅舎 - 国指定文化財等データベース（文化庁）
- 動画で見るニッポンみちしる 水間観音駅（水間鉄道） - NHKアーカイブス
- 国土地理院地図閲覧サービス - 水間駅周辺の1/25000地形図