概要
気仙沼都市圏は、旧気仙郡の南部を占める。旧気仙郡は、岩手県南東部から気仙沼市辺りにあたり、古来から三陸海岸での沿岸漁業や、近代以降の(沖合い漁業)において漁場を共有してきたため、方言も近似し、1つの地域圏を形成してきた。江戸時代には(長崎俵物)(輸出品)の干しアワビやフカヒレの産地となり、明治以降は、遠洋漁業の基地として人口涵養がなされ、気仙沼都市圏は宮城県第3位の都市圏として賑わった。
陸上交通において宮城県気仙沼市・岩手県陸前高田市・同大船渡市は、直線距離では近いが、各々市街地が谷あいの狭い平地にあって通過に時間を擁し、また、市街地間には急峻な山があって道路は海岸沿いか山越えとなり、鉄道も大回りにつくられるなど、時間的にはやや遠い印象があった。近年、トンネルやバイパス整備によって、お互いの時間距離は短縮し、更に一体感のある地域圏となっている。
この地域圏では、内陸の東北本線および東北新幹線に接続する鉄道が大船渡線であり、気仙沼駅から内陸に向かう。道路では、陸前高田から内陸に向かう今泉街道(国道343号)よりも、気仙沼から内陸に向かう(気仙沼街道)(国道284号)の方が運転が容易である。このように、気仙沼が交通の要衝としての地位があるが、この地域圏が別々の県にまたがっているため二重投資がなされ、内陸との交通の便はあまり発達していない。
定義
広域行政推進地域
気仙沼・本吉圏
- 推計人口(2023年4月1日):69,516人(全県比:3.1%)
宮城県が指定する気仙沼市を中心とした広域行政推進地域は、「広域気仙沼・本吉圏」または単に「気仙沼・本吉圏」と呼ばれ、気仙沼地方振興事務所が管轄している。市が設置される以前の本吉郡に所属していた地域が対象。
国勢調査
都市雇用圏(10 % 通勤圏)
気仙沼都市圏
気仙沼市を中心市とする都市雇用圏(10%通勤圏)。人口:約7.3万人(2010年国勢調査基準)
都市雇用圏(10 % 通勤圏)の変遷
以下は、気仙沼市を中心市とする都市雇用圏(10% 通勤圏、中心都市の DID 人口が1万人以上)の変遷である。一般的な都市圏の定義については都市圏を参照のこと。
- 10% 通勤圏に入っていない自治体は、各統計年の欄で灰色かつ「-」で示す。
脚注
関連項目
外部リンク
- 広域気仙沼・本吉圏(宮城県)
- 気仙沼地方振興事務所(宮城県)
- 気仙沼・本吉地域広域行政事務組合
- 試行的調査 気仙沼地域の事例 (PDF) - 国土交通省「21世紀生活圏研究会について」