よこてイーストは、秋田県横手市駅前町1番10号にある再開発地域の一部である。交流センター Y2(わいわい)ぷらざ、アックスフーズマート、店舗棟、銀行棟からなる[1]。イベントスペースでは年間を通して様々なイベントが行われる[2]。
概要
平鹿総合病院の郊外移転(2007年4月1日)、(ジャスコ横手店)の撤退など、横手駅東口周辺において空き店舗や空きビルが目立ってきたことから、横手市は再開発計画を制定、その中核となる「横手駅東口第一地区第一種市街地再開発事業」の推進により、約2.1haの敷地が再開発されることとなった[3]。
当初の計画では、(ユニオン)や周辺の住宅・店舗なども含む約3.3haの土地が再開発される計画だったが、最終的には約2.1haに縮小された[4]。
2008年5月より建物の解体・新築工事が始まり、2011年3月に全ての工事が完了している[5][6]。
街区は第1区画と第2区画に分かれており、公益施設や商業施設のある第1区画は「よこてイースト」と名付けられた。この名称は、覚えやすい、場所が分かりやすい、親しみやすい名称として2010年(平成22年)9月に発表、決定された[7]。また、同時にイベントスペースの名称として「にぎわいひろば」も発表された[7]。
当施設も含まれる「横手駅前商店街」のマスコットキャラクターとして「かんなりくん」と「みこちゃん」がいる。共に神社を連想させるような名前で、伝統的な「(かまくら)」の見た目をしているが、これはかつて横手駅前に神生神社があったことに由来する。現在、神生神社は横手神明社境内に置かれている。[8][9]
2016年(平成28年)には、経済産業省の「はばたく商店街30選」に選出され、同年5月25日に表彰を受けた[10]。
2023年(令和5年)2月3日、よこてイースト北側にある平面駐車場の一部が立体化され「横手駅東口市営駐車場」としてリニューアルオープンした。(詳細は#市営駐車場を参照)
周辺の通行量は、病院や商業施設が立地していた1992年以降2009年まで減少し続けていたが、再開発事業終了後の2011年からは徐々に回復しつつある[11]。また、周辺の人口・世帯数は減少傾向にあったが、2008年以降は増加傾向にある[12]。
施設
公益施設棟 横手市交流センター
横手市交流センター 「Y2(わいわい)ぷらざ」 | |
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横手市交流センター (2013年8月28日撮影) | |
情報 | |
用途 | オープンスペース、児童センター、研修室、防音スタジオ他 |
建築主 | 横手駅東口第一地区市街地再開発組合 |
階数 | 地上4階 |
エレベーター数 | 2 |
駐車台数 | 149台 |
着工 | 2010年2月 |
竣工 | 2011年2月 |
所在地 | 〒013-0036 横手市駅前町1番21号 |
座標 | 北緯39度18分42.5秒 東経140度33分41.8秒 / 北緯39.311806度 東経140.561611度 |
「人と人が『つどい、つながる』交流施設」をコンセプトに設けられた多目的施設[13]。開業前は「横手市地域交流センター」の仮称がつけられていたが、最終的には「横手市交流センター」に決定した[14]。愛称は「Y2(わいわい)ぷらざ」で、これは市が公募して決定したものである[13]。
オープンスペース、ふれあい喫茶くつろぎ、図書・地域情報コーナー、研修室、市民活動スペース、にぎわいひろばなどからなる[15][16][14]。2010年2月着工、2011年2月竣工[5]。
開業から4年後である2015年には利用者が100万人を突破している。
1階 (地域情報・オープンフロア)
- オープンスペース
- 簡易的なステージやイス・テーブル等が設置されている。
- ふれあい喫茶「くつろぎ」
- 障がい者就労支援事業所が運営し、就労訓練を行っている。
- 観光情報コーナー
- 図書・地域情報コーナー
2階 (横手市児童センター)
- 横手市児童センター
- 横手市子育て支援センター
- 横手市ファミリーサポートセンター
- 横手市家庭児童相談室
- 子育て支援コーディネーター
3階 (市民活動フロア)
- Bizサポートよこて
- 研修室1 - 3
- 秋田大学横手分校
- 防音スタジオ
- 室内は防音で、簡易的な音響機器が整備されている。
4階 (健康の駅)
にぎわいひろば
イベントなどが行える屋外スペースで、イス・テーブルが設置されている。毎年冬にはイルミネーションイベント「よこてイーストイルミネーション[24]」が実施される他、様々なイベントが実施される。2月頃になると、横手の雪まつりの会場の一つとして、雪洞の「かまくら」も設置される[2]。
商業施設棟 アックスフーズマート
有限会社ミサトフーズ(仙北郡美郷町)が運営するスーパーマーケット[25]。
計画当初はマルエーうちや(秋田市)の運営するスーパーマーケット「ジェイマルエー」が入居する予定だったが[26]、当初提示された工事計画の条件と異なるとして出店の撤回が申し入れられた。これに対して再開発組合は損害賠償請求訴訟を起こすが、マルエーうちや側は撤回の原因は組合側にあると反発した[27]。
銀行棟 (北都スクエア)
2009年(平成21年)3月19日着工、同年10月竣工[5]。北都銀行横手駅前支店が開設されるが、2021年(令和3年)3月8日、同市大町の横手支店に移転統合となった[28]。その後、2022年(令和4年)に株式会社ミナミ保険の県南営業所及び「ARUHI横手店」が入居した[29]。その他、一般社団法人「横手市観光推進機構」が入居している[30]。
店舗棟
- 東店舗棟
- 横手コミュニティFM放送株式会社 本社兼演奏所
- 横手駅前商店街振興組合・よこてイースト管理事務所
- 横手市観光おもてなし課・横手の魅力営業課
- WORTH WHILE 横手駅前店
- 明光義塾横手駅前教室
- 西店舗棟
- きらきら保育園 横手
- 株式会社バーンフュージョン 秋田営業所
市営駐車場
現在駐車場のある場所には、かつて平鹿看護学校(2007年3月31日廃止[31])があり、一度は再開発区域に指定されるも計画決定時には再開発区域から除外された[4]。ただ、2008年度中に市が土地をJA秋田厚生連から買い取り、駐車場として整備することとなった[32][33]。
無料の平面駐車場(148台分)として整備され、よこてイーストの開業時から供用を続けていたが、2025年(令和7年)に完成する「横手駅東口第二地区第一種市街地再開発事業」を見据え、駐車場の機能強化を目的に立体化されることが決定、2022年(令和4年)7月より工事に着工した[34][35]。
工事期間中は駐車場が縮小され、横手駅東口自転車駐車場の2階部分を臨時駐車場として開放する処置をとった[34]。
2023年(令和5年)2月3日より立体駐車場の供用を開始。横手駅東口市営駐車場としてリニューアルオープンした[36]。
立体化に伴い、これまで無料だった駐車料金を有料とし、営業時間は24時間となった(立体化前は8:30 - 23:00)。駐車料金については、2時間までは無料となっており、それ以降は1時間に付き100円(24時間まで1,000円に据え置き)となっている[36]。高校生以下の子どもを同伴している場合は、3時間まで無料で駐車することができる[36]。
駐車台数は293台(立体部分:221台、平面部分:72台)で、立体化により倍増している[36]。
沿革
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)11月25日:「横手駅東口第一地区市街地再開発事業」において起工式を実施[6]。
- 2009年(平成21年)
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)3月1日:公益施設棟が完成し、公益および商業施設棟の屋外付帯工事も完成[6]。これにより、計画されていたすべての工事が完了した。
- 2016年(平成28年)5月25日:経済産業省の「はばたく商店街30選」に選出[10]。
- 2022年(令和4年)4月1日:交流センター「Y2(わいわい)ぷらざ」3階に「Bizサポートよこて」がオープン[20][19]。
- 2023年(令和5年)2月3日:よこてイースト駐車場に立体駐車場が設置され「横手駅東口市営駐車場」としてリニューアルオープン[36]。
周辺
- 秋田県道31号横手停車場線
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)横手駅
- 横手バスターミナル
- 介護付有料老人ホーム さらさ横手
- 横手プラザホテル
- 横手駅前郵便局
- 横手駅前温泉ゆうゆうプラザ
アクセス
脚注
- ^ “よこてイースト街区図 - よこてイースト”. 横手駅前商店街振興組合. 2021年9月7日閲覧。
- ^ a b “イベント情報”. よこてイースト. 2021年11月13日閲覧。
- ^ “横手駅東口で行われた市街地再開発事業(第一地区)”. 横手市 (2021年9月28日). 2021年9月28日閲覧。
- ^ a b “資料2 市街地再開発事業の事例” (PDF). 町田市. 2021年11月13日閲覧。
- ^ a b c d e f “第一種市街地再開発事業”. 株式会社アーレックス. 2021年9月7日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “”. 横手駅東口第一地区市街地再開発組合 (2012年11月6日). 2021年10月6日閲覧。
- ^ a b c “”. 横手駅東口第一地区市街地再開発組合. 2012年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月3日閲覧。
- ^ “横手駅前商店街マップ おざってたんせ”. よこてイースト. 2021年11月13日閲覧。
- ^ “横手駅前商店街マップ おざってたんせ 神生神社とは?”. よこてイースト. 2021年11月13日閲覧。
- ^ a b “「はばたく商店街30選」受賞のお知らせ” (PDF). よこてイースト (2016年). 2021年11月13日閲覧。
- ^ “横手駅前商店街” (PDF). 中小企業庁. 2021年12月11日閲覧。
- ^ “横手駅東口第一地区第一種市街地再開発事業事後評価分析シート” (PDF). 横手市. 2021年12月11日閲覧。
- ^ a b “市報よこて No.114”. 横手市 (2010年7月1日). 2022年5月16日閲覧。
- ^ a b “横手市交流センター設置条例”. 横手市. 2021年11月13日閲覧。
- ^ “施設案内 横手市交流センター/Y2ぷらざ”. 横手市. 2021年9月28日閲覧。
- ^ “Y2(わいわい)ぷらざ館内図” (PDF). 横手市. 2021年10月20日閲覧。
- ^ “市報よこて No.360 p.4”. 横手市 (2021年2月1日). 2022年5月16日閲覧。
- ^ “施設案内 横手市児童センター”. 横手市 (2021年10月4日). 2021年10月20日閲覧。
- ^ a b “市民活動スペース・研修室4の使用終了のお知らせ”. 横手市 (2022年1月18日). 2022年5月16日閲覧。
- ^ a b “Bizサポートよこて”. Bizサポートよこて. 2022年5月16日閲覧。
- ^ “ビジネスでにぎわい創出を 横手の起業支援施設、複合活用型へ変身”. 朝日新聞 (2022年3月31日). 2022年5月16日閲覧。
- ^ “健康の駅よこてトレーニングセンター”. 横手市 (2021年10月15日). 2021年10月20日閲覧。
- ^ “健康の駅よこて”. 横手市 (2021年9月28日). 2021年10月20日閲覧。
- ^ “イルミネーション特集”. 横手市 (2021年). 2021年10月20日閲覧。
- ^ “AX(アックス)”. ミサトフーズ. 2021年9月7日閲覧。
- ^ “市報よこて No.68”. 横手市 (2008年8月1日). 2023年2月10日閲覧。
- ^ 『旧マルエー側に支払い命令 横手駅前再開発訴訟で秋田地裁』秋田魁新報 2012年10月6日
- ^ (PDF)『「ブランチ・イン・ブランチ方式」による店舗移転について』(プレスリリース)北都銀行、2020年11月20日2021年5月3日閲覧。 。
- ^ “「ARUHI横手店」の開設のご案内”. ミナミ保険 (2022年3月25日). 2022年5月16日閲覧。
- ^ “概要”. 一般社団法人 横手市観光推進機構. 2022年5月16日閲覧。
- ^ “当院の歩み・沿革”. 平鹿総合病院. 2023年2月10日閲覧。
- ^ “市報よこて No.68”. 横手市 (2008年10月1日). 2023年2月10日閲覧。
- ^ “市報よこて No.108”. 横手市 (2010年4月1日). 2023年2月10日閲覧。
- ^ a b “”. 横手市 (2022年10月27日). 2021年12月1日閲覧。(ウェブアーカイブ)
- ^ “”. 横手駅東口第一地区市街地再開発組合. 2022年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年12月1日閲覧。
- ^ a b c d e “”. 横手市 (2023年2月9日). 2023年2月10日閲覧。(ウェブアーカイブ)
- ^ “国勢調査”. 横手市 (2021年9月28日). 2021年10月6日閲覧。
- ^ a b c “”. 横手市 (2011年1月31日). 2021年10月6日閲覧。(ウェブアーカイブ)
- ^ “当院の歩み・沿革”. 平鹿総合病院. 2021年10月6日閲覧。
- ^ “”. 横手駅東口第一地区市街地再開発組合 (2010年10月8日). 2021年11月14日閲覧。(ウェブアーカイブ)
外部リンク
- 公式サイト
- 施設案内 よこてイースト - 横手市
- ふれあい喫茶 くつろぎ
- 横手かまくらFM