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極渦

極渦(きょくうず、きょくか、英語: polar vortex)とは、北極および南極の上空にできる、大規模な気流ののこと。周極渦(「しゅうきょくか」または「しゅうきょくうず」)、ポーラーサイクロン(polar cyclone)、北極低気圧(arctic cyclone)、南極低気圧(antarctic cyclone)などともいう。

極渦とは

両極の地上付近は極高気圧(極高圧帯)で周辺よりも気圧が高いが、上空に行くと気圧が低くなってきて、対流圏界面を越えるあたりから強い低気圧となる。非常に強い西風の循環でできている。

通常の低気圧と異なって一年中持続するが、季節による強さの変化が大きい。各極の属する半球が冬の時期に最も強まり、夏の時期に最も弱くなる。

成層圏では、極夜ジェット気流に囲まれた風速の速い循環として観測される。極渦の周辺部にあたる極夜ジェット気流付近で最も風が強く、中心付近では弱いため、低緯度からの暖気流入が遮られて低温となる。

南極の極渦は、常に南極点付近に中心があり、ほとんど円形をしている。極渦の極大時には成層圏で低温が観測され、南極のオゾンホール生成の要因と考えられている。南半球では高緯度に山脈が少ないため、極夜ジェット気流が円形をしており、低緯度と高緯度の間で熱の輸送が起きにくい構造となっている。

北極の極渦は、中心こそ北極点付近にあるが、ゆがんだ形をしている。ゆがんだ形をしているのは、チベット高原ロッキー山脈などの高地の影響で上空の偏西風が曲げられてしまうためである。極渦の形は、チベット高原やロッキー山脈付近では高緯度側にへこみ、その風下に当たるロシア極東やグリーンランドでは低緯度側にはみだしている(厳密には、このゆがみはプラネタリー波の伝播によるものとされる)。このため、低緯度と高緯度の間で熱の南北輸送が起きて、冬でも北極に熱が供給され、北極上空の気温は南極ほど下がらず、オゾンホールも顕著ではない。実際に、北半球での最低気温は北極ではなく、東シベリア内陸部(サハ共和国)のオイミャコンで記録されている。

ただし、極渦は成層圏下部の200hPa=上空約12〜16km付近では季節変化が小さいものの、成層圏中部の30hPa=上空約20〜25kmでは季節変化が非常に大きく、夏は逆に高圧になる。これは、冬は極夜により極地域に日照が無く冷気の圧縮が進む一方、夏は白夜により極地域はずっと日照を受け続けて暖気の膨張が進むためである。

極渦の変化

季節変化に加えて、同じ季節の間でも、極渦は絶対的に安定を保っているわけではなく、極渦の範囲や強さは変化がある。この変化は極夜ジェット気流の流路変化と一致する。極渦に覆われる地域や極夜ジェット流路の変化は、寒気の流入パターンの変化と密接に関連している。また、ジェット気流の性質上、流路の変化は気圧の変化も引き起こす。

成層圏の極夜ジェット気流が変化すると、気圧変化や温度変化が伝わることで、対流圏寒帯ジェット気流や対流圏中緯度の偏西風も同じように変化する。これにより、天気予報でもよく使われる「上空の寒気」の移動パターンが変化する。極渦がより低い緯度にせり出すと、ジェット気流流路の南下に加えて、極と気圧差が小さくなることで、寒気が流れ込みやすくなり、寒波に見舞われやすくなる。

この変動は、北極においては北極振動(AO)、南極においては南極振動(AAO)と呼ばれており、気圧の変動からその動きが推定されている。対流圏の気圧観測では、極点周辺とその周りを取り巻く高緯度地域の間でシーソーのような気圧変化が見られるのに伴って極渦が変化するため、北半球環状モード(NAM)や南半球環状モード(SAM)とも呼ばれる。

参考文献

関連項目

外部リンク

  • 極渦予測 CGER NIES
  • オゾン層と極渦破壊 中根英昭 国立環境研究所
  • 極渦
  • 数値モデルによる極域大気循環の調査
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