東北高等学校(とうほくこうとうがっこう)は、宮城県仙台市にある私立高等学校。
東北高等学校 | |
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小松島キャンパス 泉キャンパス遠景 | |
北緯38度17分10.5秒 東経140度53分4.9秒 / 北緯38.286250度 東経140.884694度座標: 北緯38度17分10.5秒 東経140度53分4.9秒 / 北緯38.286250度 東経140.884694度 | |
過去の名称 | 東京数学院宮城分院 仙台数学院 東北中学校 |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人南光学園 |
併合学校 | 東北商業高等学校 |
校訓 | 至誠、忍耐、勤勉 |
設立年月日 | 1894年 |
創立記念日 | 9月3日 |
創立者 | 上野清 五十嵐豊吉 大松沢実政 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
学科内専門コース | 創進コース 文理コース 文教コース 栄泉コース スポーツコース 総合コース |
学期 | 2学期制 |
学校コード | D104391010053 |
高校コード | 04502A |
所在地 | 〒981-0905(小松島キャンパス) 〒981-3214(泉キャンパス) |
外部リンク | 公式サイト |
(ウィキポータル 教育) ウィキプロジェクト 学校 |
通称は「東北」(とうほく)。または男子高時代の名称であり、法人の名称である学校法人南光学園東北高等学校から取って「南光(なんこう)」[1]。 宮城県仙台市青葉区小松島四丁目(小松島キャンパス)と同市泉区館七丁目(泉キャンパス)にキャンパスがあり、「創進」・「文理」・「文教」・「栄泉」・「スポーツ」・「総合」の6コース編成となっている。明治27年に仙台数学院として創設された。部活動は、47部を数え、多くの生徒が活動しており全国大会での優勝も数多くある。2017年に小松島キャンパスに情報室やメディアセンター、ホールなどの施設を持つ中央校舎が完成している。
概要
校舎は、青葉区小松島四丁目の小松島キャンパスと、泉区館七丁目の泉キャンパスの2つがあり、コースによっていずれかに所属することになる。
硬式野球部は(甲子園)出場常連校であり、2003年(平成15年)の第85回全国高等学校野球選手権記念大会では、エースのダルビッシュ有を擁し、準優勝を果たした。また、明治神宮野球大会高校の部では1977年の初優勝以来歴代優勝最多の4回を誇る。同じく宮城県にある仙台育英学園高等学校とは、甲子園出場をかけて戦うライバルであり、宮城県から常時単独で夏の甲子園に代表校を出すようになった第58回大会(1976年)以降、両校は決勝戦で13回対戦しており、決勝での戦績は東北高校の6勝7敗1分けである。(2022年現在。第88回大会(2006年)の延長15回引き分けを含む)
2003年 - 2007年の5年連続と2009年に、女子ゴルフ部が、全国高等学校ゴルフ選手権大会で優勝した[2]。
また、フィギュアスケートでは長野五輪日本代表のうちシングル全3名とペア1名を当時の在校生から送り出している。荒川静香が2006年トリノオリンピックで女子シングル種目で日本人選手初となる金メダルを獲得している。その8年後の2014年ソチオリンピックで 羽生結弦 は男子シングル種目で日本人選手初となる金メダルを獲得。2018年平昌オリンピックでも同種目で金メダリストとなり、(オリンピック2連覇)を達成している。野球、ゴルフ、スケートのほか、アイスホッケー、水泳、バレーボール、サッカー、ソフトテニス、自転車競技、駅伝などの強豪でもあり、卒業生も多数活躍している。
沿革
年表
- 1894年(明治27年)、上野清により仙台市東三番丁75番地に私塾「東京数学院宮城分院」として創立[3]。同年、「仙台数学院」に改称。男子校。
- 1898年(明治31年)、仙台市北一番丁139番地(現・仙台市青葉区上杉、地図)に校舎を新築して移転。
- 1900年(明治33年)、「東北中学校」として認可。
- 1929年(昭和4年)、仙台市原町小田原字南光沢57番地(現・仙台市青葉区小松島、現・小松島キャンパス)に校舎を新築して移転。
- 1930年(昭和5年)、東北商業学校を設立。
- 1939年(昭和14年)、財団法人東北薬学専門学校(現・東北医科薬科大学)を設立。
- 1943年(昭和18年)、東北商業学校を東北農業学校に転換。
- 1947年(昭和22年)、東北農業学校を東北商業学校に転換。
- 1948年(昭和23年)、学制改革により、東北中学校・東北高等学校・東北商業高等学校に改組・改称。
- 1960年(昭和35年)、東北高等学校および東北商業高等学校を統合して「東北高等学校」とし、普通科と商業科設置。
- 1964年(昭和39年)、野外スケートリンク「小松島スケートセンター」を開設し、一般にも開放[4]。
- 1987年(昭和62年)、泉市実沢(現・仙台市泉区館)に第二校地を取得。
- 1989年(平成元年)、第二校地に"Athle Field 21"(アスレ・フィールド・トゥエンティ・ワン)と命名した体育施設を整備。第二校地に「仙台アメリカンスクール」を開校。
- 1993年(平成5年)、普通科と商業科にコース制を導入。
- 1994年(平成6年)、第二校地に校舎を新築し、泉キャンパスとして運用開始。
- 1995年(平成7年)、部分的に男女共学化開始。2002年(平成14年)全日本高校選手権大会にて優勝。2003年(平成15年)、全国高校野球選手権大会にて準優勝。
- 2004年(平成16年)、全校男女共学化。
- 2009年(平成21年)、商業科を廃止し、普通科のコースとして統合。
- 2011年(平成23年)、日本大学の提携校となる。
- 2016年(平成28年)、夏の甲子園に7年ぶり22回目の出場。
- 2017年(平成29年)、小松島校地に中央校舎完成。
- 2020年 (令和3年) 、泉キャンパスの文教コースを廃止し、栄泉コース導入。
小松島スケートセンター
1929年(昭和4年)に小松島に移転した当校は、総合型教育の方針、および仙台がフィギュアスケートの日本発祥地((参照))であることに鑑みて、新しい冬季スポーツであるアイススケートを奨励した[5]。また、当校が氷の管理をした与兵衛沼(北緯38度16分53.7秒 東経140度54分7.7秒 / 北緯38.281583度 東経140.902139度)は、当校がアイスホッケーの練習場所として使用したほか、大勢の観衆が集まる各種大会の開催地ともなった[5]。
1964年(昭和39年)10月、当校は野外スケートリンク「小松島スケートセンター」(北緯38度17分11.4秒 東経140度53分14.6秒 / 北緯38.286500度 東経140.887389度)を開設した[5]。当センターは10月から3月まで開場され、午前は当校が使用、午後は一般に開放、夜間はアイスホッケー部が使用した[5]。しかし、1974年(昭和49年)3月に閉鎖された[5]。
当センターが開設された理由は不明だが、高度経済成長期には仙台の冬季の気温も上がって、湖沼や河川が結氷しづらくなり、昭和40年代には市内の多くの湖沼や河川でのアイススケートが廃れたことが知られている。当センターの閉鎖理由も不明だが、市内で湖沼や河川でのアイススケートが廃れ始めると、人工製氷の屋内リンクが次々開場し、アイススケートの環境が大きく変化していた((参照))。
設置コース
- 創進コース(小松島キャンパス)
- 文理コース(小松島キャンパス)
- 文教コース(小松島キャンパス)
- 栄泉コース (泉キャンパス)
- 総合コース(泉キャンパス)
- スポーツコース(泉キャンパス)
部活動
著名な卒業生
プロ野球選手(引退)
- 若生忠男 (西鉄ライオンズ、読売ジャイアンツ)
- 若生智男
- 若生照元
- 小川康雄
- 波山次郎(大洋ホエールズ)
- 伊藤勲
- 及川宣士
- 日下正勝
- 千葉剛 (広島東洋カープ)
- 樋沢良信 (読売ジャイアンツ)
- 佐藤政夫 (読売ジャイアンツ)
- 立野清広 (ロッテオリオンズ)
- 鈴木孝行 (西武ライオンズ、日本ハムファイターズ)
- 及川美喜男 (広島東洋カープ)
- 中条善伸 (読売ジャイアンツ、南海ホークス、大洋ホエールズ)
- 安部理 (西武ライオンズ、近鉄バファローズ)
- 佐藤洋 (読売ジャイアンツ)
- 金子誠一 (阪神タイガース)
- 中根仁 (近鉄バファローズ、横浜ベイスターズ)
- 葛西稔 (阪神タイガース)
- 佐々木主浩 (横浜ベイスターズ、シアトル・マリナーズ)
- 白鳥浩徳 (西武ライオンズ)
- 加藤将斗 (大洋ホエールズ)
- 羽根川竜 (読売ジャイアンツ)
- 加藤暁彦 (福岡ダイエーホークス)
- 後藤伸也 (横浜ベイスターズ)
- 渡辺雅弘 (横浜ベイスターズ)
- 佐藤弘祐 (読売ジャイアンツ)
- 嶋重宣 (広島東洋カープ、埼玉西武ライオンズ)
- 斎藤隆 (横浜ベイスターズ、ロサンゼルス・ドジャース、ボストン・レッドソックス、アトランタ・ブレーブス、ミルウォーキー・ブルワーズ、東北楽天ゴールデンイーグルス)
- 加藤政義 (北海道日本ハムファイターズ、横浜DeNAベイスターズ)
- 髙井俊(読売ジャイアンツ(育成))
- 高井雄平(東京ヤクルトスワローズ)
プロ野球選手(現役)
- ダルビッシュ有 (北海道日本ハムファイターズ、テキサス・レンジャーズ、ロサンゼルス・ドジャース、シカゴ・カブス、サンディエゴ・パドレス)
- 杉澤龍 (オリックス・バファローズ)
その他野球関連
- 真壁賢守(元社会人野球選手)
ソフトテニス
- 船水颯人 日本初のプロソフトテニスプレーヤー
サッカー
- 今野泰幸(プロサッカー選手・コンサドーレ札幌、FC東京、ガンバ大阪、ジュビロ磐田、南葛SC)
- 高橋勇利也(プロサッカー選手・ザスパクサツ群馬)
- 平間智和(元サッカー選手・横浜F・マリノス、ベガルタ仙台、モンテディオ山形、北海道コンサドーレ札幌)
- 村田純平(元サッカー選手・ソニー仙台)
- 嶺岸佳介(元プロサッカー選手・(ベガルタ仙台スクールコーチ))
フィギュアスケート
- 荒井万里絵 (1998年長野オリンピックペア20位)
- 田村岳斗 (長野オリンピック17位)
- 本田武史 (長野オリンピック15位、2002年ソルトレークシティオリンピック4位)
- 荒川静香 (長野オリンピック13位、2006年トリノオリンピック金メダル)
- 羽生結弦 (2014年ソチオリンピック金メダル、2018年平昌オリンピック金メダル、オリンピック2連覇)・(国民栄誉賞受賞者)
- 千葉百音(在学中)
プロゴルファー
バレーボール
競輪
格闘技
その他スポーツ
- 佐藤真哉 (プロバスケットボール選手・仙台89ERS)
- 荒谷裕秀 (プロバスケットボール選手・宇都宮ブレックス)
- 福藤豊 (日本人初のNHL選手。日光アイスバックス所属)
- 森田智己 (水泳選手・アテネオリンピック銅メダル)
- 遠藤光博 (レーシングドライバー・HONDA 明和MSC所属)
- 若生正広 (九州国際大学附属高校野球部監督)
芸能
その他
出来事
脚注
- ^ 「東北」では、一般名詞なのか、他の固有名詞(例:東北大学)の略なのか判別できないので、「東北高校」と「高校」をつけて呼ばざるを得ない。 東北大学も「東北大学」「東北大」と略さずに呼ばれるのが通常である。
- ^ “全国高校ゴルフ選手権 歴代優勝校”. nikkansports.com. 2014年6月28日閲覧。
- ^ 東京数学院は、現在の学校法人上野塾東京高等学校および東京実業高等学校にあたる。
- ^ 「仙台市史 通史編8 現代1」(2011年5月31日、仙台市 発行) P.546
- ^ a b c d e 仙台市青葉区 小松島地区 平成風土記(編者:小松島地区平成風土記作成委員会、発行日:2008年3月)p.28-p.29
- ^ 「脱線 修学旅行 仙台・東北高 平安高と乱闘」『朝日新聞』昭和49年(1974年)9月11日夕刊、3版、9面
関連項目
- 東北インターナショナルスクール(泉キャンパス内)
- 宮城県高等学校一覧
- 日本の商業に関する学科設置高等学校一覧
- 旧制中学校
- 南光台
- 宮城県仙台南高等学校 - 「みなみこう」と略される。
外部リンク
- 東北高等学校
- 地図 - Google マップ