「月夜の渡り鳥」(つきよのわたりどり)は、1963年11月5日にビクターレコードより発売された橋幸夫の44枚目のシングルである(VS-1150)[1]。松竹映画「月夜の渡り鳥」の主題歌となっている(後述)。
概要
- 作詞、作曲は橋の恩師である佐伯孝夫と吉田正で、楽曲は長谷川伸原作の戯曲「瞼の母」。橋はこの年5月にリリースした『お祭り小僧』のc/w曲で『瞼の母』を唄っており、同じ年に2度、同じテーマをとりあげたことになる。
- 前作が長谷川の原作のまま『瞼の母』を楽曲名にしていたが、今回は『月夜の渡り鳥』と名前を変えたことに対して、「この題の映画は当たらないというジンクスあり、この名前になった」[2]としている。
- このため、歌詞も前作では「母恋いがらすの忠太郎」「番場の忠太郎」などの文言が詞に取り入れられているが、本楽曲では、直接忠太郎を表現する文言は入っておらず、「一人旅のやくざ者の哀歓を唄った」[3]ものとなっている。
- 作詞の佐伯孝夫はジャーナリスト出身で古文・古典・文芸作品についても素養が深く[4]、時代劇や時代物の作詞も得意としていた。
- c/wの「風流いろは唄」も佐伯、吉田の制作で、同じく映画「月夜の渡り鳥」の主題歌だが、この時期の橋の楽曲には珍しく「ハの字忘れてイロばかり」など大人びた歌詞となっておいる。
- ジャケットはこの時期では珍しい総天然色で、映画公開の20日前に発売となっている。
収録曲
共演
- (静子)(三味線)〜市丸妹〜
- 豊寿(三味線)
収録アルバム
- LP盤のアルバムにはあるが、近年のCDアルバムでの収録は少ない
- 『橋幸夫が選んだ橋幸夫ベスト40曲』[2000年10月4日]VICL-60641〜2
- 50周年記念アルバム『道程(みちのり)』[2010年6月18日]VIZL-584
- CD-BOXへの収録
- 『橋幸夫大全集』(CD-BOX 6枚組 全114曲収録) [1993年9月20日発売] Disc3
- 『橋幸夫のすべて』(CD-BOX 5枚組 全105曲収録) [2011年2月8日発売] Disc1
映画『月夜の渡り鳥』
出典
外部リンク
- 月夜の渡り鳥 - 歌ネット