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新幹線E8系電車(しんかんせんE8けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が導入予定の新在直通運転用(ミニ新幹線用)新幹線電車である[2]。
新幹線E8系電車 | |
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試運転中のE8系(2023年2月 白石蔵王駅) | |
基本情報 | |
運用者 | 東日本旅客鉄道 |
製造所 | |
製造年 | 2022年 - 2026年(予定) |
製造数 | 105両(予定) |
運用開始 | 2024年春(予定) |
投入先 | 山形新幹線 |
主要諸元 | |
編成 | 7両編成 (5M2T) |
軌間 | 1,435 mm(標準軌) |
電気方式 |
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最高運転速度 |
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編成定員 | 355名 |
車体 | アルミニウム合金 |
制御方式 | IGBT素子VVVFインバータ制御[1] |
制動装置 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ |
保安装置 |
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備考 | 特記なき限り出典は[2]による。 |
概要
東北新幹線区間での最高300km/hでの運転による速達化や、全席へのコンセント設置などによるサービス向上を目的として、2020年に導入が発表された[3]。山形新幹線ではE3系以来約25年ぶりとなる新形式の車両である。
当初の発表では2026年春までに17編成119両を投入予定としていたが、新型コロナウイルス感染症の流行が収束後も需要が流行前の程度まで回復しないとのJR東日本の見込みから、投入数を2編成削減して15編成105両にすると2022年に発表されている[4]。
2023年2月に第1編成が完成した[注釈 1]。2023年2月27日から各種試運転を行い、2024年春に営業運転を開始する予定である[5]。
構造
E6系をベースに開発されており、同車に山形新幹線の特性を踏まえた変更を行った車両となっている[5]。
車体
車体はアルミニウム合金製で、車両下部にヒーターを設置して雪対策を施している[5]。また、全車にフルアクティブサスペンションが設置されている[1]。
前頭部はE6系からアローラインの形状を受け継いでいるが、定員増加のためにE6系(13m)よりも短い9mとされた[5]。新幹線区間ではE5系との併結運転に対応するが、高速走行できる区間が宇都宮駅 - 福島駅間のみと秋田新幹線に比べて大幅に短いことから、最高速度は300km/hとなった[5]。
内外装
デザインコンセプトは「豊かな風土と心を編む列車」で、奥山清行の監修の下で川崎車両[注釈 2]が担当した[5]。
外装は2014年からE3系に導入されたデザインを踏襲し、上から「おしどりパープル」と呼ばれる紫色、「紅花イエロー」と呼ばれる黄色、「蔵王ビアンコ」と呼ばれる白色の順に配色している[5]。なお、カラーリングで容易に識別可能であるという判断から、ロゴマーク等は取り付けない[5]。
車内のデザインはグリーン車・普通車とも通路を最上川の流れに見立て、山形の風土を表現した[2]。座席は車椅子席を除いて2+2配列で、全席に電源コンセントを設置する[2]。グリーン車は「最上川と月山」をテーマとし、座席には月山の緑色と最上川の水面の印象を組み合わせたカラーリングを施す。普通車は「最上川と紅」をテーマとし、紅花の黄色から抽出した紅色までをグラデーションで表現した座席とする[2]。
車椅子スペースは2020年3月の発表時点では1編成あたり計3席(グリーン車1席、普通車2席)としていた[3]が、2020年10月に改正された高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)省令のバリアフリー基準が適用されることとなり[6]、普通車の車椅子スペースを3席に増やしている[2]。
このほか全車に荷物スペースを設け、客室内・デッキ・通路に防犯カメラを設置する[2]。
編成
5M2Tの7両編成で、以下の通り組成する[2][7]。E6系同様、号車番号はE5系からの続番となる11 - 17号車として割り当てられている[8]。
- E811形 (Msc)
- 11号車に組成される電動車(東京方制御車)で、前頭部に分割・併合装置を備える。客室はグリーン車。
- E821形 (Mc)
- 17号車に組成される電動車(新庄方制御車)で、客室は普通車。
- E825形
-
- 0番台 (M1)
- 13号車に組成される電動車(中間車)で、客室は普通車。
- 100番台 (M2)
- 14号車に組成される電動車(中間車)で、客室は普通車。
- E827形 (M3)
- 15号車に組成される電動車(中間車)で、客室は普通車。
- E828形 (T1)
- 12号車に組成される付随車(中間車)で、集電装置を搭載する。客室は普通車で、3席分の車椅子スペースを設けている。
- E829形 (T2)
- 16号車に組成される付随車(中間車)で、集電装置を搭載する。客室は普通車。
E8系(G編成)編成表
特記ない限りは2023年(令和5年)4月1日時点の情報を示す[9]。
← 東京 山形・新庄 → | ||||||||
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号車 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | |
形式 | E811形 (Msc) | E828形 (T1) | E825形 (M1) | E825形 (M2) | E827形 (M3) | E829形 (T2) | E821形 (Mc) | |
番台 | 0番台 | 0番台 | 0番台 | 100番台 | 0番台 | 0番台 | 0番台 | |
座席 | グリーン車 | 普通車 | ||||||
定員 | 26 | 36 | 66 | 62 | 62 | 58 | 42 |
編成番号 | E811 (Msc) | E828 (T1) | E825 (M1) | E825 (M2) | E827 (M3) | E829 (T2) | E821 (Mc) |
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G1 | 1 | 1 | 1 | 101 | 1 | 1 | 1 |
車歴表
特記ない限りは2023年(令和5年)4月1日時点の情報を示す[9]。
- 製造…川車:川崎車両、日立:日立製作所
- 配置…山形:山形新幹線車両センター
編成番号 | 製造 | 新製日 | 配置 | 新製 出典 | 備考 |
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G1 |
| 2023年 | 3月 1日山形 | [9] |
脚注
注釈
出典
- ^ a b 乗りものニュース編集部 (2023年2月24日). “「鼻、短くしました」異例の進化を遂げた新・山形新幹線E8系 秋田E6系の“堅実派な弟”?”. 乗りものニュース2023年3月19日閲覧。
- ^ “”. 47news(共同通信社). 2022年7月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年5月18日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 大坂直樹 (2023年2月25日). “ついに登場「山形新幹線E8系」完成までの全舞台裏”. 東洋経済オンライン (東洋経済新報社)2023年3月18日閲覧。
- ^ “4/20(火)から東海道新幹線で新型バリアフリー車両運行開始!〜赤羽大臣、金子社長とともに車椅子席6席車両を試乗しました〜”. 認定NPO法人DPI日本会議 (2021年4月16日). 2023年3月18日閲覧。
- ^ RF(745) (2023), p. 52.
- ^ RF(745) (2023), p. 54.
- ^ a b c JR電車編成表(2023夏) (2023), p. 19.