概要
指宿市の代表駅であり、指宿温泉の玄関口でもある。隣の山川駅と共に指宿枕崎線の運行の拠点となっており、特急「指宿のたまて箱」など、鹿児島中央駅方面からの列車の一部が当駅で折り返すほか、山川駅以遠の枕崎駅方面に乗り入れる列車の一部も当駅始発・終着で運行される。
歴史
- 1934年(昭和9年)12月19日:指宿線として喜入駅 - 指宿駅間が開通したのに伴い、指宿駅として鉄道省が開設[3]。
- 1936年(昭和11年)3月25日:指宿駅 - 山川駅間が開通。
- 1971年(昭和46年)2月1日:貨物営業廃止[3]。
- 1980年(昭和55年)12月19日:鉄筋コンクリート造の2代目の駅舎が完成、駅前広場の改善工事を実施[4][5]。当時の駅舎は赤と黄色を用いた南国風の派手な塗装だった[6]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により九州旅客鉄道の駅となる[3]。
- 2003年(平成13年)3月:駅舎の塗装を「開聞岳の松林」をイメージした木調に変更[6]。
- 2011年(平成21年)3月11日:特急「指宿のたまて箱」号が運転開始、日本最南端の特急停車駅になる。
- 2018年(平成30年)4月1日:JR九州鉄道営業による業務委託駅となる。
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計2面3線のホームを有する地上駅。二つのホームは跨線橋で結ばれており、駅西側には留置線が数本存在する。ホームは主に1番のりばを使用し、列車交換などで1番のりばが空いていない時に他のホームを使用している。
JR九州サービスサポートが駅業務を行う(業務委託駅)で[1]、みどりの窓口(営業時間 7:30 - 11:30 12:30 - 15:00)が設置されている[2]。なお当駅は日本最南端のみどりの窓口設置駅であり、宗谷本線稚内駅(日本最北端の駅)とは日本国有鉄道(国鉄)時代の1974年に姉妹駅提携を結んでいる。2016年3月26日から同年10月2日まではJR最南端の有人駅でもあった(この期間は山川駅が無人化されていたため)。当駅は夜間滞泊設定駅である。
2011年3月13日[7]より、観光特急「指宿のたまて箱」の発着駅となり、JRグループの特急列車が発着する日本最南端の駅となった。自動改札機はないが自動券売機(オレンジカード使用可)が設置されている。当駅を含め喜入駅以南の各駅ではSUGOCAなどの交通系ICカードの利用はできないが、飲料自動販売機での電子マネー使用は可能(PiTaPaは不可)である。
駅前広場には足湯が設けられている。 2011年3月12日より乗客へのサービスとしてリクガメ(ケヅメリクガメ)の「小太郎」が名誉職の駅長(指宿駅は有人駅であるため、駅長は存在する)として制帽を付け、「指宿のたまて箱」等の出迎えを行なっている。このサービスは土・日・祝日のみ行なわれている。(但し、小太郎の気が向いた時のみ)[8]。
ホームの駅名標は独自デザインを採用しており、菜の花と駅前広場の足湯があしらわれている。
のりば
ホーム(2006年8月)
駅名標(2018年5月、菜の花と駅前広場の足湯を描いたもの)
利用状況
2020年(令和2年)度の1日平均(乗車人員)は391人である[9]。
年度 | 1日平均 乗車人員 | 1日平均 乗降人員 |
---|---|---|
2003年 | 625 | |
2004年 | 731 | |
2005年 | 699 | 1,400 |
2006年 | 670 | 1,351 |
2007年 | 724 | 1,453 |
2008年 | 701 | 1,397 |
2009年 | 615 | 1,227 |
2010年 | 623 | 1,249 |
2011年 | 905 | 1,836 |
2012年 | 852 | 1,723 |
2013年 | 824 | 1,662 |
2014年 | 785 | 1,581 |
2015年 | 769 | 1,547 |
2016年 | 707 | |
2017年 | 736 | |
2018年 | 738 | |
2019年 | 676 | |
2020年 | 391 |
駅周辺
- 指宿温泉 - 駅から海側に温泉街が広がっている。
- 砂むし温泉
- 指宿郵便局
- 指宿湯の浜郵便局
- 中小路簡易郵便局
- 橋牟礼川遺跡
- 指宿市考古博物館(Coccoはしむれ)(橋牟礼川遺跡[注釈 1]に併設)
- 指宿セントラルパーク
- 鹿児島交通バス指宿駅前停留所・指宿支所
- 鹿児島・いわさきホテル・鹿児島空港・山川・東大川方面
- イッシーバス(市内循環バス)
- (指宿図書館)
※指宿市役所は二月田駅が最寄り駅
- 指宿コーラルビーチホテル
東側ロータリー(2006年8月)
西側ロータリー(2004年7月)
バス路線
指宿駅バス停
隣の駅
脚注
注釈
- ^ 阿多火砕流による堆積物を挟んで縄文と弥生の両時代の遺跡が発見されたことから、初めて両時代の前後関係が判明した学術上画期的な遺跡。
出典
- ^ a b 鹿児島事業所 - JR九州サービスサポート.2021年12月7日閲覧
- ^ a b 駅情報 - JR九州.2021年12月7日閲覧
- ^ a b c d 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、709頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ 「指宿駅の改築完成 モダンに」『交通新聞』交通協力会、1980年12月20日、1面。
- ^ 『指宿市誌』1980年 pp.487 - 493
- ^ a b 西崎 2019, p. 58.
- ^ 当初は2011年3月12日より運行開始予定であったが、前日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で指宿枕崎線沿線の沿岸部に津波警報が発表されたことにより、当日の「指宿のたまて箱」は運休となったため、翌2011年3月13日より運行を開始した。
- ^ JR指宿、駅長はカメ 帽子かぶって「小太郎」悠々 - 朝日新聞社 2011年12月2日閲覧。[]
- ^ “駅別乗車人員上位300駅(2020年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2021年9月14日閲覧。
参考文献
関連項目
外部リンク
- 指宿駅(駅情報) - 九州旅客鉄道