略歴 滝川一益の親族と伝わり[1]、『妙心寺史』ではその娘とする。兄は妙心寺56世・(九天宗瑞)[3]。
信長の嫡男・信忠の乳母を務めたことが縁で、信長の目に留まって側室となり、後に豊臣秀吉の側室となる信長の娘[4]の三の丸殿を産んだ。また一益には信長の女婿とする説もあるが、信忠と九天宗瑞・慈徳院とは従兄弟の関係あったとする説もある。いずれにしても、織田家とは所縁が深かったことになる。
本能寺の変の後は、信忠を弔うために妙心寺内に大雲院を建立した[5]。「大雲院」は信忠の法名であり、九天住持が大雲院の開山となったとされる[1]。これは一益が建立した長興院と後に合併されており、織田一族で一益女婿の津田秀政[6]らも葬られている。
脚注・出典 [脚注の使い方]
- ^ a b c 岡田 1999, p. 169
- ^ 秀吉の愛息豊臣鶴松の葬儀は、妙心寺58世南化玄興が(陞座)（しんぞ）の儀を、前住持九天宗瑞が(拈香)（ねんこう）の儀を執り行っている。
- ^ 生年序列は確定しておらず、五女または六女、あるいは九女とも。詳しくは三の丸殿を参照。
- ^ 大雲院は滝川一益の建立とする異説も伝わる。
- ^ 「長興院」は秀政の法号
参考文献 - (岡田正人)「女性人物辞典」『織田信長総合事典』雄山閣出版、1999年、169頁。ISBN (4639016328)。
- 西ヶ谷恭弘『考証 織田信長事典』東京堂出版、2000年、245-246頁。ISBN (9784490105506)。
- 川上孤山『妙心寺史』京都妙心寺派教務本部、1917年、307-309頁。
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