概説
1895年(明治28年)に来日したアメリカの教育家(バージー・ノースロップ)(Birdsey G. Northrop)が、アメリカでジュリアス・スターリング・モートンが提唱しはじめられた植樹運動「アーバーデイ(Arbor Day; 植樹の日、植樹祭、愛林日)」を紹介した[1][2]。同年、日本政府が明治天皇誕生日の11月3日を「学校植栽日」とし、全国の学校に学校林設置の訓令を出した。1898年(明治31年)、林学博士・本多静六の提唱により神武天皇祭の4月3日が「植栽日」となった。
1933年(昭和8年)、大日本山林会会長・(和田国次郎)、農林次官・石黒忠篤らにより、神武天皇祭を中心とする4月2日から4日までの3日間を「愛林日」として、全国一斉に愛林行事を催すことが提唱された。翌1934年(昭和9年)から、全国的な植樹運動の日として愛林日を実施することとなり、日本初の中央植樹行事が茨城県・筑波山麓の「鬼が作国有林」で行われた[3]。
以降、毎年愛林日の行事が実施され、戦争の激化した1944年(昭和19年)に中断されたが、終戦後の1947年(昭和22年)、徳川宗敬を中心として(森林愛護連盟)が結成され、愛林日の行事が再開された[注 1]。愛林日の中央植樹行事は、1950年(昭和25年)から全国植樹祭に引き継がれた。
脚注
注釈
出典
参考文献
- (竹本太郎)「昭和戦後期・現代における学校林の再編」『東京大学農学部演習林報告』第116号、東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林、2006年12月、23-99頁。