御後絵(おごえ、沖縄語:うぐい)は、琉球国王の肖像画。起源は不明だが、15世紀から19世紀頃に、琉球独特の様式をつくりあげた[1]。
死後に描かれ、円覚寺(那覇市)に納められた。絵は彩色で、形式は定型化しており、国王を中心に重臣・従者が配置される。国王の姿はひときわ大きく描かれ、その権威と偉大さを強調して表現されている。実物の他に、「お扣え(おひかえ)」と呼ばれる写しが多く作成された。
しかし、1945年の沖縄戦により円覚寺もろ共焼失したため、戦前に鎌倉芳太郎が撮影した「お扣え」のモノクロ写真が10点現存するのみである。これらは首里城公園南殿に展示されている。
現在では残された写真及び中国側の資料などを元に復元が試みられている。まず、1996年に(佐藤文彦)がアクリル絵の具などを用いた10点の復元を発表した。そして、2012年に第18代尚育王の御後絵が東京芸術大学により復元された[2]。
脚注
参考文献
外部リンク
- 琉球新報 沖縄コンパクト事典
- 御後絵とその形式について
- 沖縄県立芸術大学附属図書・芸術資料館所蔵鎌倉芳太郎資料(御後絵) - 沖縄県立芸術大学