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概要
1929年(昭和4年)の建築で、平面配置は同時代の一般的な銭湯と同じく、左右対称に男湯と女湯が配置されたものである。当時の東京で銭湯といえば、社寺建築風のものが多かったが、ここでは洋風デザインを大胆に採用し、スクラッチタイル貼り・丁寧な左官仕事による装飾を伴った外壁・アーチつき鉄サッシ・スペイン瓦などのデザインが特徴的である。周囲の下町の街並みに比べ、特に異彩を放っている。「アール・デコ銭湯」と紹介されることも多いが、むしろアメリカで流行していたスパニッシュ様式や、武田五一などの折衷的なデザインに近い(ちなみにアール・デコは1925年のパリ万国装飾美術博覧会で花開いたデザイントレンドである)。
贅を尽くして銭湯を建築するという時代があったが、その多くは宮型建築などに向かった。しかし、廿世紀浴場の建築は、その贅を尽くすという方向性が和風に向かわずアール・デコに向かったものであり、時代を象徴する建築のひとつであると言える。
脚注
注釈
出典
- ^ 解体される廿世紀浴場(トーキョーワッショイ 2009年5月28日)
外部リンク
- (インターネットアーカイブ) - 東京湯屋巡礼
- 廿世紀浴場 - 都市徘徊blog