幾何学賞(きかがくしよう)は、日本数学会幾何学分科会が授与している賞。1987年に創設された。
広い意味での幾何学(微分幾何、トポロジー、代数幾何など)において目覚しい業績をあげた人物、または長年にわたり幾何学に貢献した人物に贈られる。毎年2件以内。共同研究も受賞業績に含まれる。
受賞者の一覧
- (藤本坦孝):(極小曲面)のガウス写像の除外値に関する永年の予想の完全な解決
- 二木昭人:ケーラー・アインシュタイン計量の存在に関する(二木不変量)の発見
- (竹内勝):多年にわたる(対称空間)に関する一連の研究業績
- (坪井俊): 級(葉層構造)に関する独創的な研究業績
- (小磯憲史):アインシュタイン計量の(変形理論)に関する研究業績
- (藤木明):ケーラー多様体のモジュライ空間に関する研究業績
- 吉田朋好:低次元多様体と(大域解析学)に関する研究業績
- (小林亮一):(開代数多様体)上のアインシュタイン・ケーラー計量に関する研究業績
- (長野正):(対称空間論)の幾何学的構築をはじめとする微分幾何学の広い分野にわたる多くの研究業績
- (梅原雅顕)・(山田光太郎):3次元(双曲型空間)内の(平均曲率)1の曲面の幾何に関する一連の研究
- 小野薫:シンプレクティック幾何学における一連の研究、特にアーノルド予想の解決
- 山口孝男:リーマン多様体の収束・崩壊現象に関する一連の研究
- 宮岡礼子:(デュパン超曲面)および(極小曲面)に関する研究業績
- (鎌田聖一):2次元ブレイドおよび4次元結び目理論の基礎の構築
- (納谷信):実および(複素双曲空間)の(理想境界)における不変計量の構成
- 森田茂之:(写像類群)を巡る一連の位相幾何学的研究
- (吉川謙一):解析的トーションとモジュラス空間上の保型形式に関する研究
- (葉廣和夫):クラスパーに沿った絡み目と3次元多様体の手術の研究
- 木田良才:写像類群の測度同値剛性定理の証明
- (本田公):接触トポロジーの研究
- (芥川和雄):山辺不変量の研究
- (本多宣博):自己双対多様体のツイスター空間の研究
- (河野俊丈):幾何学的量子表現に関する一連の研究
- (山ノ井克俊):Gol'dberg-Mues予想の解決
- 倉西正武:カルタン-倉西理論,CR幾何,倉西族等に代表される単なる幾何学の枠組みを超えた多年にわたる輝かしい研究業績
- (小林治):微分幾何学における数々の先見性に富む業績
- (作間誠):結び目理論と双曲幾何学に関する一連の研究
- (入江慶):接触・シンプレクティックトポロジーとストリングトポロジーの研究
- (塚本真輝):力学系における平均次元の研究
- (枡田幹也):変換群論、特にトーリックトポロジーの研究
- (河澄響矢)・(久野雄介):Lie 代数の手法による曲面の写像類群の研究
- (村上順):結び目と3次元多様体の量子位相不変量に関する一連の研究
- (入江博)・(柴田将敬):3次元対称凸体のMahler予想の解決
- (桑垣樹):シンプレクティック幾何学と層の超局所解析の研究
日本数学会関連の賞
外部リンク
- 日本数学会幾何学賞 - 幾何学分科会の公式ページ