平成25年台風第7号(へいせい25ねんたいふうだい7ごう、アジア名:Soulik)は、2013年7月に沖縄に接近後台湾に上陸した台風である。日本では、この台風によるものを含めた災害が激甚災害に指定された。
概要
7月8日にマリアナ諸島で発生し、アジア名「ソーリック(Soulik)」と命名された。また、後にフィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)の監視エリアに進入したため、フィリピン名「フアニン(Huaning)」と命名された。台風は7月12日夜遅くから13日未明にかけて先島諸島に最接近。沖縄県の石垣島では暴風警報が発令されるなどした[1]。その後台風は13日に台湾宜蘭県頭城鎮に上陸した後、中国大陸に再上陸した。
影響
この台風により、沖縄県で負傷者14人、半壊1棟、一部損壊4棟の被害が生じた[2]。またサトウキビなど農林水産業の被害額は5億7312万9000円(速報値)となった。沖縄電力によると14日、最大15,500戸が停電した。最大瞬間風速は与那国町祖納で13時37分に60.2m/s[3]、最大風速は13時56分に44m/sを記録した。
また強い勢力のまま台湾北部を襲ったため、少なくとも1人が死亡した[4]。台北市郊外の新北市石門区にある台湾電力の第1原発2号機が主変圧器の避雷装置が強風で破損したため緊急停止した[5]。中国江西省では35万人以上が被災し、福建省・浙江省では計71万人が被災した[6]。
日本においては、同年6月8日から8月9日にかけて、一連の気象現象としての梅雨前線及び 暖湿気の流入並びに台風4号及び台風7号(本台風)により東北・中国地方を中心に全国各地に甚大な被害がもたらされた。そのため、「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」に基づいて当該災害を激甚災害として指定し、併せて当該災害に適用すべき措置を指定する政令が8月15日に閣議決定され、8月20日に公布・施行された[7]。
外部リンク
脚注
- ^ 日本テレビ. “台風7号接近 沖縄・石垣島に暴風警報発令|日テレNEWS24”. 日テレNEWS24. 2020年7月17日閲覧。
- ^ “”. web.archive.org (2019年6月7日). 2020年7月18日閲覧。
- ^ 北本朝展. “台風201307号 (SOULIK)”. 国立情報学研究所. 2013年10月26日閲覧。
- ^ “Powerful typhoon hits Taiwan, headed for China”. USAトゥデイ (2013年7月13日). 2013年10月26日閲覧。
- ^ “台風で台湾原発緊急停止 避雷装置が破損”. 産経新聞 (2013年7月14日). 2013年10月26日閲覧。
- ^ “台風7号によって大きな被害…パイプライン破損やインフラ断絶=中国”. サーチナ (2013年7月17日). 2013年10月27日閲覧。
- ^ “「平成二十五年六月八日から八月九日までの間の豪雨及び暴風雨による災害 についての激甚災害並びにこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令」に ついて”. 内閣府. 2020年7月18日閲覧。