対馬市営渡海船(つしましえいとかいせん)は、長崎県対馬市の浅茅湾の海岸沿いに点在する各集落を結びながら、水上バスの性格も併せ持つ市営(対馬市役所中対馬振興部(豊玉町)管轄)の渡し船である[1]。
概要
対馬上島の仁位港を起点とし、長崎県対馬病院がある下島の長板浦港を終点とする航路で、通院船および水上バスの性格を併せ持つ。
浅茅湾沿岸の6集落に寄港し、対馬の入り組んだリアス式海岸沿いに住み、車での通院が容易ではない主に高齢者・障がい者の便宜をはかっている。
なお、かつては旧美津島町鶏知の竹敷港樽ヶ浜が終点であったが、長崎県病院企業団による2病院の統廃合で、2015年(平成27年)5月、「長崎県対馬病院」が新たに開院。便宜をはかるため終点が変更となった。
一方、収益改善のため観光客相手に定期運航以外の時間帯に、貸切運航の取り組みも進めている[2]。
主力船は、2015年(平成27年)5月に新造され就航した「うみさちひこ」。総トン数19トン。これに伴い、かつての主力船だった「ニューとよたま」が就航から離脱、売却された。
本航路の航海距離27.8km。航海時間48分~1時間30分(寄港地数により増減)
航路と寄港地
- 平日往復2便、土日および祝日は往復1便。曜日と便によって寄港地が異なるが、仁位から卯麦、佐志賀、嵯峨、貝鮒、水崎、加志々、長板浦の順に寄港する[3]。
- 土日および祝日に長板浦発便に乗船すると運航ダイヤ上、同乗船場には当日中に戻ることができない。
運航データ
- 運休日:なし
- 運航時間帯:7:00 - 17:25
- 定員:45名(うみさちひこ)
- 利用料金:170円~970円(小児半額)[4]
- 原則として以下の基準を超えた場合は、渡海船の運航は中止される
- 風速 12m/s 以上
- 波高 0.5m以上
- 視界 500m以上先が見えない場合
長板浦乗船場へのアクセス
- 公共交通 - 対馬交通バスで厳原より約30分、比田勝より約2時間10分、バス停・対馬病院下車、海側に坂を下り徒歩約5分で長板浦乗船場
ギャラリー
仁位港遠望
仁位港に停泊中の「うみさちひこ」
「うみさちひこ」船内
「うみさちひこ」サイドビュー
長板浦港と長崎県対馬病院(奥の建物)
脚注
関連項目
外部リンク
- 市渡海船うみさちひこ(対馬市役所)
- うみさちひこ時刻表
- 対馬市観光物産協会
座標: 北緯34度23分3.32秒 東経129度18分43.32秒 / 北緯34.3842556度 東経129.3120333度