『孫子算経』(そんしさんけい、簡体字: 孙子算经; 繁体字: 孫子算經; 拼音: Sunzi Suanjing)は、南北朝時代に書かれた算術書であり、唐代に編纂された(算経十書)の1つとなっている。著者の「孫子」について詳細はよくわかっていないが、兵法書の『孫子』を著したとされる孫武より時代は下る。
成立年代
内容
孫子算経は3巻から成っている。
- 上巻
- 上巻では、度量衡の単位と、算木の使い方(籌算)について詳しく論じられている。算木は春秋時代から使われ、(算数書)や九章算術にも現れてはいるが、算木を使った詳しい算法についてはそれらに残っていない。孫子算経では、「算木の置き方は、一は縦、十は横、百は立ち、千は倒れる」という置き方[2]や、さらには四則演算をどのように進めていくかも、充分な具体例と共に記されている。
- 中巻
- 中巻では、算木で分数を扱っている。計算として加減乗除に加えて、開平法についても扱っている[3]。
- 下巻
- 下巻では、問28でのちに中国剰余定理と呼ばれる算法について扱われているほか、問31にキジとウサギを数える「雉兎同籠」(日本では鶴亀算となった)がある。
脚注
外部リンク
- 孫氏算経 - 国立国会図書館デジタルコレクション