報恩寺(ほうおんじ)は、東京都台東区東上野にある真宗大谷派の寺院[2]。「坂東報恩寺」と通称される。山号は「高龍山」、院号は「謝徳院」と号する[2]。開基は親鸞の門弟の性信。性信と報恩寺は二十四輩の第一番である[2][3]。
寺歴
元は下総国横曾根[注釈 1]にあった真言宗の荒れ寺「大楽寺」を性信が念仏道場として再興したのが創まりである。
慶長5年に兵火によって焼失し、寺基を江戸に移す。はじめは外桜田に移し、寛永20年(1643年)に八丁堀へ移転する。明暦3年(1657年)1月18日の明暦の大火により、浅草本願寺東門内の広沢新田に移転する。文化3年(1806年)3月4日の文化の大火により、浅草本願寺とともに焼失する。文化7年(1810年)、上野に寺基を定め現在に至る[4]。
横曾根の跡地は文化3年(1806年)に本堂が再建され、はじめは「聞光寺」と号し、後に坂東報恩寺支坊になり「下総報恩寺」と通称される[4]。
坂東本
「坂東本」とは、坂東報恩寺が伝持してきた『顕浄土真実教行証文類』の通称。坂東本が現存する唯一の真蹟本であり、国宝の指定を受けている[注釈 2]。「坂東本」は真宗大谷派に寄贈され、京都国立博物館に預託されている。「坂東本」という通称は坂東報恩寺が所蔵してきたことにちなむ[5]。
交通アクセス
脚注
注釈
参照
参考文献
関連項目
外部リンク
- 坂東報恩寺 – 高龍山 報恩寺(東京都台東区東上野)真宗大谷派の寺院 - 公式サイト
- 『寺社書上』下谷報恩寺書上 全 - 国立国会図書館デジタルコレクション