国立療養所邑久光明園

国立療養所邑久光明園 （こくりつりょうようじょおくこうみょうえん 英語表記：National Sanatorium Oku Komyoen）は、岡山県瀬戸内市邑久町虫明の長島にある国立ハンセン病療養所。2005年12月2日時点での入所者数：252名（男131名、女121名）。

沿革

• 1908年（明治41年） 第三区域^{[注釈 1]}の公立癩療養所用地として、大阪府西成郡川北村大字布屋新田の土地2万坪を買収。療養所のみを範囲とする外島（そとじま）の新大字が起立される（現在の大阪市西淀川区中島2丁目北西部）。
• 1909年（明治42年）4月1日 第三区府県立外島保養院として開院。院長は今田虎次郎。
• 1926年（大正15年）12月 村田正太が二代目院長に任命される。
• 1931年（昭和6年） 新たに4万坪を用地買収し、拡張工事開始。
• 1934年（昭和9年）9月21日 室戸台風襲来。高潮と暴風雨により外島一帯は4尺（約120cm）の浸水に見舞われ病棟などが全壊流失。入院患者597人^[1]のうち173名、職員3名、職員家族11名、拡張工事関係者9名の計196名が死亡。10月にかけて生存患者を他の療養所へ分散委託。
• 1938年（昭和13年）4月 国立癩療養所長島愛生園が設置されていた岡山県邑久郡(裳掛村)大字虫明（現在地）にて復興され、第三区府県立光明園に改称。園長は神宮良一。6月から7月にかけて、分散中の患者たちが帰園。
• 1941年（昭和16年）7月1日 国（厚生省）へ移管され、国立癩療養所邑久光明園に改称。
• 1946年（昭和21年）11月4日 国立療養所邑久光明園に改称。

施設

• 外来
• 入院・介護施設
• 不自由者棟

住所

岡山県瀬戸内市邑久町虫明6253

外島保養院の文献

• 旧外島保養院誌(1)~(44) 桜井方策（旧外島保養院医官) 楓　1968-1970
  • 初代所長今田虎次郎、初代医長菅井竹吉、二代目所長村田正太その他職員、患者の生活、外島騒動など、詳しい。

文化財

• 2018年に恩賜会館・旧裳掛小・中学校第三分校、奉安殿、物資運搬斜路、瀬溝桟橋は長島愛生園と共に国の登録有形文化財に登録された^[2]。

脚注

注釈

1. ^ 富山県、石川県、福井県、岐阜県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県。

出典

1. ^ 被災の保養院で死者・行方不明者二百数十人『大阪毎日新聞』昭和9年9月22日（『昭和ニュース事典第4巻 昭和8年-昭和9年』本編p231 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年）
2. ^ 瀬戸内市ホームページ

外部リンク

• 国立療養所 邑久光明園
• 瀬戸内市ホームページ
• 日本ハンセン病学会

座標: 北緯34度40分15秒 東経134度13分28秒 / 北緯34.67083度 東経134.22444度 / 34.67083; 134.22444

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