吉田 常吉(よしだ つねきち、1910年3月11日 - 1993年3月19日)は、幕末維新史専攻の日本史学者。元東京大学・駒澤大学教授、日本歴史学会理事。
人物・来歴
1933年(昭和8年)國學院大學の大学学部国史学科を卒業し、文部省維新史料編修官となった。戦時中、貴重資料・図書と共に福島県(福島経済専門学校、のち飯坂温泉近郊)に疎開し、戦後は東京大学史料編纂所(室長・部長)に長く勤務したが、この間、文部事務官から文部教官(東京大学助手)へと転じ、講師、次いで助教授へと昇任して、1969年(昭和44年)に東京大学教授となった。停年退職後は國學院大學講師(1971-1973)、青山学院大学大学院講師(1972-1981)を委嘱され、1975年(昭和50年)駒澤大学大学院・文学部教授に就任、1987年(昭和62年)3月末の停年まで大学院の研究科で日本史学専攻主任を勤めた。
唐人お吉、安政の大獄などについて研究を行い、1967年(昭和42年)のNHK大河ドラマ『三姉妹』で時代考証を担当した。孝明天皇毒殺説の反対者でもある。
主な出版
単著
- 『井伊直弼』 吉川弘文館 人物叢書、1963年、新装版1985年
- 『唐人お吉 幕末外交秘史』 中央公論社 中公新書、1966年
- 『安政の大獄』 吉川弘文館 日本歴史叢書、1991年、新装版1996年
- 『幕末乱世の群像』 吉川弘文館、1996年1月
校訂など
外部リンク
- 吉田常吉先生年譜駒澤大学