南政善

南 政善（みなみ まさよし 1908年5月3日 - 1976年4月28日）は、日本の洋画家。人物画を得意とした。

経歴

1908年年5月3日、石川県羽咋市に生まれる。1935年、東京美術学校油画科卒業。在学中には藤島武二に師事し、卒業の年に第二部会に出品して以降、官展、光風会展などに出品。1939年の文展では「赤いチョッキ」で特選を受賞する。

第二次世界大戦中は中国への取材旅行を通じて戦争画も手掛けるようになり、1942年の第二回聖戦美術展では「砲列布置」で陸軍大臣賞^[1]、「輸送船団」で海軍大臣賞を受賞した。

戦後は光風会の同志で交流のあった朝井閑右衛門、井手宣通、伊藤悌三、大河内信敬、須田剋太らとともに新樹会を創立。その後も日展、光風会展に出品を続けて日展評議員も務めた。1965年の日展出品作「青衫の女」は文部大臣賞を受賞した^[2]。

1976年4月28日、渋谷の東急文化会館内で会食中、心筋梗塞の発作を起こして死去。68歳^[3]。

脚注

1. ^ 受賞者決まる、日本画は該当なし（『朝日新聞』昭和16年7月1日夕刊）『昭和ニュース辞典第7巻 昭和14年-昭和16年』p311 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年
2. ^ “南政善”. 『日本美術年鑑』昭和52年版(278頁) (1977年). 2021年1月4日閲覧。
3. ^ 訃報欄『朝日新聞』1976年（昭和51年）4月29日朝刊、13版、23面