剱沢(つるぎざわ)は、富山県中新川郡立山町を流れる黒部川の支流で、四大支流の一つ。源頭部(別山平)のキャンプ場や、山岳氷河である三ノ窓氷河や小窓氷河、落差140mの剱大滝などの名所があることで知られる。
特徴
剱沢は黒部川の四大支流のひとつで、南北に走る剱岳の主稜線の東側の水をすべて集める。中間部の二股で北股と南股に分岐。北股は三ノ窓氷河、小窓氷河を源流とし、南股には平蔵谷、長次郎谷、真砂沢などがある。いずれも厚い万年雪を堆積させ、剱岳が岩と雪の殿堂といわれる所以となっている。 一方二股から下流は深い峡谷をなし、剱大滝を経て黒部(下ノ廊下)に注ぐ。この合流点が黒部峡谷十字峡である。
南股源流のカールの底が別山平で、剱沢小屋や野営場、山岳警備隊の派出所などがあって 剱岳登山の代表的な基地となっている。
藩政時代の絵図では剱谷、剣沢谷などとしたものもある[1]。
剱沢キャンプ場
剱沢キャンプ場(つるぎざわキャンプじょう)のある標高約2,450〜2,550mの平地は別山平といい、剱沢(南股)源流のカールの底にある。
キャンプ場にはバイオトイレと飲料可能な水場があり、剱岳の展望も良い。利用料は500円[2]。
別山平には剱岳最古の剱澤小屋(剱沢小屋)がある(住所は富山県中新川郡立山町芦峅寺ブナ坂外11国有林剱沢)[3]。同小屋は1930(昭和5)年1月の雪崩で壊滅し、宿泊中の登山者、ガイド合わせ6名が犠牲になった(剱沢小屋雪崩事故)。旧小屋跡にこの慰霊塔「六字塚」がある。
ほかに山岳警備隊の詰所や野営場の管理事務所、文部科学省登山研修所の前進基地などがある。
地理
支流
- 武蔵谷
- 平蔵谷
- 長次郎谷
- 別山谷
- 真砂沢
- 三ノ窓氷河
- 小窓氷河
- カガミ谷
脚注
参考文献
- 富山大百科事典(北日本新聞)