八幡前駅(はちまんまええき)は、北海道白糠郡(現・釧路市)音別町字尺別に存在した、雄別炭礦尺別鉄道線の駅である。同線の廃止とともに廃駅となった。
概要
軽便運炭軌道時代には当駅よりも新尺別駅に近い位置[1]に、唯一の交換駅として中間駅(ちゅうかんえき)という名前の駅が設けられていた。軽便運炭軌道から専用鉄道に変わり、交換駅ではないが、付近の原野八幡宮に尺別唯一の桜林があることと、原野小学校の通学のために中間駅の代替として設置された。 ちなみに当駅から新尺別駅までは軽便運炭軌道線と専用鉄道線では敷設ルートが異なり、前者は尺別川左岸、後者は右岸を北上した。この軽便運炭軌道跡は廃止後からすぐ道路に利用されて、現在の道道361号として残されている。
尺別原野の中にぽつんと置かれた当駅は、通称では原野駅と呼ばれることが多かった。また専用鉄道に移行して位置も大きく離れた場所となっているにもかかわらず、あいかわらず中間駅と呼ぶ人もいた。
歴史
構造
板張りの単式ホーム1面を東側(新尺別に向かって右側)に有していた。
軽便運炭軌道時代の中間駅は島式ホーム1面2線を持ち、給水設備も持っていた。
隣の駅
脚注
- ^ 軽便運炭軌道の中間駅の位置は 北緯42度54分16.19秒 東経143度51分35.5秒 / 北緯42.9044972度 東経143.859861度。
参考文献
- 尺別鉄道 50年の軌跡 大谷正春著
- 寺田裕一 「消えた轍 ローカル私鉄廃線跡探訪 第5回 雄別鉄道・雄別炭礦鉄道尺別鉄道」『Rail Magazine』2002年2月号(No.221)pp.83-96