概要
1955年(昭和30年)3月1日の開業時[1]、この地は岡山県和気郡福河村であったため[1][2]、駅名は旧国名(備前国)と村名に因んで名付けられている[1]。同月31日には日生町となったものの、地元の要望により[1]、1963年(昭和38年)9月1日に兵庫県に編入された[1]。駅名に「備前」が付くのはその名残である[1][2]。
また、当駅は現在は近畿統括本部の管内だが、国鉄時代は最後まで岡山鉄道管理局の管内だった。なお、当駅から岡山寄りの福浦第一踏切を挟んで程無い地点に支社境界標があり、そこから先は中国統括本部の管内となる。播州赤穂駅までは中国統括本部側のみが列車運行を行っており、播州赤穂駅から当駅にかけての区間において、近畿統括本部側は事実上施設管理のみとなっている。
歴史
駅構造
岡山方面に向かって右側に単式1面1線のホームを持つ地上駅((停留所))[1]。かつては島式1面2線であった。これは列車交換のためではなく、現存する側が旅客用、撤去された側(駅本屋側)は貨物の機回し用として設置されていたためであった。そのため、当時から岡山方面行きと播州赤穂方面行きの双方が同一ホームに発着している。ほかにも、さらに北側に1本側線(播州赤穂方面より入出線可能な頭端式)があったが、赤穂線電化の際に1面1線となった。
線路が駅構内の両端で若干S字カーブになっている。これは、赤穂線がもともと山陽本線の代替線の役割を持たせる目的で敷設された名残である。つまり、現存する線路の南側にもう1本線路を引き、優等列車等が直線通過できるよう計画されていた。しかし、結局赤穂線は地域のローカル線という位置づけになり、この計画は立ち消えとなった。
相生駅管理の無人駅である。駅舎が北側にあるが[1]、自動券売機や自動改札機は設置されていない[1]。開業時は有人駅であったが、窓口は板で塞がれており旧駅事務室は倉庫となっている。2017年(平成29年)9月10日に、駅舎西側に男女兼用多目的便所と男性用小便器を備えた水洗式便所が設置された[8][9]。
利用状況
「兵庫県統計書[10]」によると、2020年(令和2年)度の1日平均(乗車人員)は28人であり、赤穂線の駅の中では最も少ない。
近年の1日平均乗車人員は以下の通り。
乗車人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2000 | 113 |
2001 | 104 |
2002 | 85 |
2003 | 78 |
2004 | 74 |
2005 | 69 |
2006 | 65 |
2007 | 61 |
2008 | 60 |
2009 | 60 |
2010 | 58 |
2011 | 44 |
2012 | 51 |
2013 | 47 |
2014 | 44 |
2015 | 37 |
2016 | 35 |
2017 | 23 |
2018 | 28 |
2019 | 30 |
2020 | 28 |
駅周辺
周辺はやや開けたところであり、いくつかの住宅地が散在する。
その他
- ICOCAの使用履歴について、当駅は「備福河」と表記されている。
隣の駅
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 『兵庫の鉄道全駅 JR・三セク』神戸新聞総合出版センター、2011年12月15日、198頁。ISBN (9784343006028)。
- ^ a b 「」『日本経済新聞』、2020年10月6日。2023年2月5日閲覧。オリジナルの2023年1月24日時点におけるアーカイブ。
- ^ 「日本国有鉄道公示第354号」『官報』、1969年11月24日。
- ^ 「通報 ●赤穂線備前福河駅及び伊里駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1969年11月24日、2面。
- ^ 「赤穂線の二駅を無人化 岡鉄」『交通新聞』交通協力会、1969年11月26日、1面。
- ^ 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、252頁。ISBN (978-4-533-02980-6)。
- ^ JR西日本ニュースリリース
- ^ “【赤穂市】地元待望のJR駅のトイレ完成”. 神戸新聞. (2017年9月11日)2018年7月16日閲覧。
- ^ “住民要望で駅トイレ新築存続”. 赤穂民報. (2017年9月16日)2018年7月16日閲覧。
- ^ 兵庫県統計書
- ^ “JR西日本全域路線図” (PDF). JRおでかけネット. 2016年4月21日閲覧。 (PDF)
関連項目
外部リンク
- 備前福河駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道