伊平屋酒造所(いへやしゅぞうしょ、英: Iheya Distillery)は、沖縄県の最北端の離島である伊平屋島にある、山間と水田に囲まれた島唯一の泡盛蒸留所である[1]。
概要
沖縄県では珍しく地殻に押し出された紀元前3億年以前の地層[2]からなる山があり、そこから湧き出る豊かな水と安定した気温が、優しくもふくよかで米感・焦げ感を感じられる味わいの泡盛「照島」を産み出している[1]。
蒸留所ではタイから輸入した米(タイ米)のほか、地元伊平屋島で生産された米「ちゅらひかり」や県産長粒種米「北陸193号」、琉球泡盛用長粒種米「夏至南風」を使用している[1]。
歴史
1948年に島の有志23名により組合として設立。当初は簡易的な蒸留施設だったため、伊平屋島内限定販売の酒造免許であった[1]。先々代の保久村昌弘は1960年から組合に所属し、製造の中心的役割を務める[1]。
1972年の本土復帰に伴い、島外販売も可能となる包括的な酒造免許に切り替わった[1]。本土復帰及び島外販売開始に伴い事業拡大が必要となったため、1974年より保久村家が組合から経営を引き継ぎ現在の伊平屋酒造所となった[1]。
2019年、工場長兼海人であった保久村昌章(先代)が代表となる。
2022年、先代の死去にともない法人化し、株式会社伊平屋酒造所となり先代の配偶者であった保久村政代と伊平屋島の琉球泡盛テロワールプロジェクトのプロジェクトマネージャーであった竹本進之介が2名体制の共同代表となった。