享保5年7月九州北部豪雨

享保5年7月九州北部豪雨（きょうほう5ねん7がつきゅうしゅうほくぶごうう）とは^[1]、江戸時代中期の享保5年（1720年）に九州で発生した豪雨災害のことである^[2]。福岡県の耳納山地では大規模な土石流が発生した^[3]。

概要

享保5年6月21日（1720年7月26日）、梅雨末期の集中豪雨が九州北部を襲い、福岡県筑後地方（筑後川流域）を中心に、佐賀県から大分県にかけての広範囲に甚大な被害をもたらした^[3]。

福岡県筑後地方の耳納山地では大規模な土石流（山津波）が発生し（耳納山系では山崩れ7,737ヶ所）^[4]、付近の村落が破壊されて約60人が死亡した^[3][5][6]。災害の様子は、うきは市安富の西見家の古文書「壊山物語」などに記録されている^[3]。

約300年後に発生した「平成29年7月九州北部豪雨」は、発災時期や被災地域などが享保5年の豪雨と類似していた^[7]。

被害

• 死者 61人 ^[7]
• 家屋流失 211戸 ^[8]

脚注

1. ^ 江戸時代の悲惨な災害伝承から防災へ 享保5年7月九州北部豪雨 (PDF)
2. ^ “地域の災害伝承の解読に基づく災害リスクの再構築－福岡県耳納山麓を対象にしてー”. KAKEN. 2023年5月2日閲覧。
3. ^ ^{a b c d} “災害伝承から防災へ 享保5年7月九州北部豪雨”. www7.civil.kyushu-u.ac.jp. 九州大学. 2023年5月2日閲覧。
4. ^ “災害伝承から防災へ 享保5年7月九州北部豪雨”. www7.civil.kyushu-u.ac.jp. うきは市災害史. 2023年5月2日閲覧。
5. ^ “災害伝承から防災へ 享保5年7月九州北部豪雨”. うきは市. 2023年5月2日閲覧。
6. ^ “耳納連山土石流から300年「うきは災異史」企画展 福岡・うきは市”. 西日本新聞. 2023年5月2日閲覧。
7. ^ ^{a b} “福岡・朝倉の水害（江戸時代）”. 災害カレンダー. 2023年5月2日閲覧。
8. ^ “筑後川の洪水の歴史”. 筑後川河川事務所 国土交通省 九州地方整備局. 2023年5月2日閲覧。

外部リンク

• 災害伝承から防災へ 享保5年7月九州北部豪雨 - 九州大学