と を2つの物体の位置、 、 を2つの物体の質量とすると、二体問題の目的は全ての時間 に対して軌跡 及び を確定させることである。
最初の位置を
- と 、
最初の速さを
- と
と置くと、運動の第2法則により
-
-
と書ける。ここで、
- は質量1が質量2から受ける力であり、
- は質量2が質量1から受ける力である。
この連立方程式を加減して、2つの一体問題に帰着させ、解くことができる。式1と式2を足すと、重心の運動を表す方程式になる。式1から式2を引くと、ベクトル の経時変化となる。2つの解を組み合わせることで、軌跡 と が記述できる。
重心の動き
式1と式2を足すと、
-
となる。ここで、2つめの等号は運動の第3法則 を用いた。これを変形して
-
となり、これは重心の位置を表す。ここから得られる式
-
は、重心の速度 と、 全運動量 が一定であることを意味する。 つまり、重心の位置と速度は、初期位置と初期速度から一意に決まる。
変位ベクトルの動き
上の式を(相対質量)で割り、1式から2式を引くと、
-
が得られる。ここで、 は、質量2から質量1への変位ベクトルである。
2つの物体に働く力は の関数となり、 と の絶対値には関係しない。 この式は次のように書ける。
-
ここで は換算質量であり、
-
である。
と を使うと、軌跡の方程式は
-
-
と書ける。