乾漆棺(かんしつかん)とは、夾紵(きょうちょ、麻布)を漆で貼り重ねる技法によって作られた棺の一種である。夾紵棺とも言う。 乾漆棺には麻布を幾重にも貼り重ねて形成した脱活乾漆棺と、木棺に布を漆で塗り固めた木心乾漆棺の2種類がある。
牽牛子塚古墳出土の夾紵棺
(明日香村埋蔵文化財展示室)
ごく一部の終末期古墳にみられ、当時最高級の棺として貴人の葬送に用いられたと考えられる。
乾漆棺が出土した古墳 乾漆棺の出土例は極めて少ない。いずれも被葬者は皇族をはじめとする貴人が想定されている。
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