九十九湾(つくもわん)は、石川県能登町にあるリアス式海岸である。能登半島国定公園の北東部内浦側に位置する。
概要
1927年に「日本百景」に選ばれている。屈折が多いため入り江が九十九もあるとして九十九湾の名を冠せられた[1]。複雑な地形に加え、湾の中にある「蓬莱島」は高くそびえた岩峰にスダジイが高く繁茂しており、縦長で仙島のごとき風格を持つ。観光時期には湾内を周遊する遊覧船「イカす丸」が運航している。
イカの駅つくモール
隣接する能登小木港のイカ漁とともに観光PRが企図され、能登町が観光施設の整備を2015年に開始し2020年に観光物産施設「イカの駅つくモール」が開業したが、折しも2020年の株価大暴落と重なることとなった。 2021年には屋外にイカの巨大オブジェが設置された。これは新型コロナウイルス対策の臨時交付金8億円のうち2500万円を充てて製作されたもので、ウイルス感染終息後の観光対策を考慮したもの[2]。
能登小木港
九十九湾は波が極めて穏やかな天然の良港で、入江の奥部に能登小木港が造成された。のちに南部の御舟岬堆を爆破し埋め立てて港を拡張している。大正時代より大規模なイカ釣りの船団で知られる[3]。