万座毛(まんざもう)は、沖縄県国頭郡恩納村にある名勝地。恩納村のほぼ中央、東シナ海に面した標高約20メートルの琉球石灰岩からなる絶壁で、象の鼻に似た奇岩がある。崖上は芝生台地となっている。沖縄海岸国定公園である[1][2][3]。
名前の由来
1726年(尚敬一四)に時の琉球国王尚敬王が国頭巡視の途中に恩納を訪れ、村人が臼太鼓(ウシデーク)でクンシイ毛を披露し、盛大に歓迎した。感動した王がその絶景を「万人を座らせるに足りる」と称賛したことから、万座毛と呼ばれるようになったと言われている[4]。
自然
石灰岩の断崖上は平坦で、風衝草地には主にコウライシバや(タイワンカモノハシ)などの芝があり、段丘面にある母岩の石灰岩が岩錐状に露出した土壌の少ない立地には、オキナワマツバボタン、ナハエボシグサなどが混生している。 さらに、海岸断崖地(万座毛の北東側の崖地帯)には、生育地が限定され種の分布が生物地理学上重要視されているハナコミカンボク、(オキナワスミレ)などの沖縄の固有種が生育している。また、海岸林地植物群落があり、(モクマオウ)やリュウキュウマツなどの常緑高木や、タラノキやオオイタビなどの常緑低木が分布している[5]。
その他
万座毛の位置する岬全域はアポガマやウドゥイガマなど美しい景勝地が連なり、今後、再開発が進められる予定である。再開発が遅れていたのは、南側に広大に広がる米海兵隊基地キャンプ・ハンセンに加え、万座毛を含めた岬全域が米軍基地となっていたことに起因する。現在、観光ルートとなっている万座毛の西側はVOA通信所となっていて、ちょうど象の鼻岩の上あたりにVOAの沖縄の庁舎があった。またさらに西側の米海兵隊基地恩納通信所では返還後に大量に見つかった汚染物質が再開発を困難なものにさせていたが、大型リゾートホテル建設の誘致が進んでいる。
万座毛周辺には駐車場および売店が整備されていたが、2020年10月2日に万座毛株式会社が運営する「万座毛周辺活性化施設」がオープン、館内に売店が移転し、その他フードコート、展望台などが設けられている。また、これ以後、万座毛の園地への入場が有料化され、小学生以上1人100円が必要となっている[6]。
交通アクセス
関連項目
- 沖縄海岸国定公園
- 沖縄県指定文化財一覧
- ゴジラ対メカゴジラ - 怪獣キングシーサーが眠っていた。
出典
外部リンク
- 万座毛 - 恩納村
- 万座毛株式会社 - 万座毛周辺活性化施設