ヴァルター・ルットマン(Walter Ruttmann, 1887年12月28日 - 1941年7月15日)は、ドイツの映画監督。ハンス・リヒター、ヴィキング・エッゲリングと並ぶ、実験映画の実践家と一人として知られる。
フランクフルト・アム・マインに生まれる。建築と絵画を学んだ後、グラフィック・デザイナーとして働いた。映画の人生を歩み始めたのは、1920年初頭のことであった。短時間の抽象映画『作品1』(1921年)、『作品2』(1923年)は、映画表現の新しい形態の試みとして、1930年代のオスカー・フィッシンガーの作品など、大きな影響を生み出した。ルットマンらによりアヴァンギャルド運動は、これまでになかった形で媒体としての映画言語を豊かにさせた。
ルットマンは美術と音楽の両方において第一線を行くアヴァンギャルド活動家であった。1929年のバーデン=バーデン・フェスティヴァルで演奏された彼の初期の抽象芸術作品は、作曲から8年しか経っていなかったにもかかわらず、国際的な称賛を浴びた。ルットマンは(エルウィン・ピスカートル)と共同で実験映画『世界のメロディー』(1929年)の制作に取り込んだ。現在、ルットマンの名は『(伯林 - 大都会交響楽)』(1927年)で最も良く知られている。
ナチ時代になると、ルットマンはレニ・リーフェンシュタールのアシスタントとして『意志の勝利』(1935年)の制作に尽力した。ベルリンで没した。
代表映画作品
- Lichtspiel: Opus I (1921)
- Lichtspiel: Opus II (1922)
- Lichtspiel: Opus III (1924)
- Lichtspiel: Opus IV (1925)
- Berlin: Die Sinfonie der Großstadt (1927) ((アルベルト・カヴァルカンティ)との共同制作)
- Melodie der Welt (1929)
- Wochenende (1930) (音声のみからなる実験映画。映像なし。)
- 鋼鉄 Acciaio (Stahl, 1933)
- Altgermanische Bauernkultur (1934) YA MUN!
- Schiff in Not (1936)
- Mannesmann (1937)
- Henkel, ein deutsches Werk in seiner Arbeit (1938)
- Waffenkammern Deutschlands (1940)
- Deutsche Panzer (1940)
- Krebs (1941)
外部リンク
- ヴァルター・ルットマン - IMDb(英語)