fbpx
ウィキペディア

マイクロコントローラ

マイクロコントローラ (: microcontroller) とは、CPUに加えてRAMROMI/Oポートなどを1つの集積回路(IC)にまとめた、いわば極小のコンピュータ[1]。主に機器の制御に使われる[1]。略語は英字ではMCU[2]。日本語ではマイコンとも呼ばれる[注釈 1]

一般的なマイクロコントローラの外見(Atmel AVR

主に機器の制御(コントロール)に使う目的で開発された小さな("マイクロ" な)集積回路でありコンピュータなので「マイクロコントローラ」と呼ばれるようになった。

概要

CPUの機能を備えており1つの集積回路にまとめたものなので、マイクロプロセッサの一種である。ただし、マイクロコントローラは通常、1 MHzから200 MHz(メガヘルツ)程度のクロック周波数で動作しており[1]、マイクロプロセッサの中では比較的動作速度が低いという特徴がある[1]。主な用途として何らかの機器に組み込んで使うこと(組込システム)を想定しているので、電力消費量を減らすためにクロック周波数を抑えてある[1]。 (よくあるパーソナルコンピュータのマイクロプロセッサのほうは、大量に電力を消費するわけだが、そちらはたいていは1 GHz 〜 3 GHz(ギガヘルツ)ほどで動作しているので、そちらの数分の1〜数千分の1程度の動作速度ということになる)。マイクロコントローラは消費電力が抑えてあるので組込システムに使いやすい。

また、一般的なマイクロコントローラはCPUに加えて、主メモリ(全体、場合によっては一部)とI/Oポートを内蔵している。コンピュータがコンピュータとして動作するには、CPUだけでは足りず、メモリやI/Oポートも必要であり、PC用マイクロプロセッサの場合はそれらの必須の機能を得るにはそれを提供する集積回路を別途追加しなければならず、基板の上で集積回路の数が増えていってしまい、基板の上の回路のパターンは複雑化し、基板の面積も大きくなっていってしまう。それに対して、マイクロコントローラのほうはコンピュータに必要な集積回路のほとんどをひとつの小さな集積回路にまとめているので、(いくつか集積回路を足す場合でも、全体として)とても小さく、簡潔にまとまるので、組込システムなど特に「コンピュータの物理的な小ささ」が求められる用途に向いている。

マイクロコントローラはさまざまな組み込みシステムで使われている。マイクロコントローラは近年のあらゆる家電製品や電子機器類で使われているので、PCで使われるマイクロプロセッサより遥かに大量に存在している。

電子工作の世界でも、マイクロコントローラを使うと電子部品の数が少なくて済むので非常に便利なパーツである。(自分で多数の電子部品を組み合わせて自作の回路を作る場合と比べて、はんだづけの手間も圧倒的に少なくてすみ、ミスが入り込みにくく、はんだづけ不良や接触不良も減るので動作も安定する。ブレッドボードに挿してわずかな部品数とわずかな手間で制御装置を実現することもできる。)また近年メーカー・ムーブメント(既成品に頼るばかりでなくデジタル技術も使い自分であれこれと自作してみようという潮流)でワンボードマイコンArduinoも広まったわけだが、ArduinoはAtmel社のマイクロコントローラ en:ATmega328で動作している。電子工作の世界では(Arduinoを使わずとも)ATmega328や他のマイクロコントローラをブレッドボードに直接挿してリード線を伸ばしてさまざまな小さな機器を制御することも行われる。価格もお手頃のものが多く、たとえばATmega328は(その時々の為替レートや需給関係にもよるが)1個300円〜500円ほどと[3][4]とてもお手頃な価格なので、「定番の電子部品」として親しまれている。

2010年代後半からはマイクロコントローラはIoTを実現する集積回路としても評価が高まっている。

歴史

マイクロコントローラが登場する以前、電子制御分野における制御シーケンスはアナログ回路論理回路といったハードウェア的に回路で組まれていたため、手順を一部変更するだけでも回路の変更が必要だった。それら制御シーケンスを、コンピュータシステムを用いたシステムに置き換えた事から始まった。プログラム内蔵方式の特徴を生かしたコンピュータシステムの場合、回路は変更せず内蔵するプログラムを書き換えるだけで制御内容の変更や機能追加が行えるようになった。さらにコンピュータシステムをワンチップにしたものがマイクロコントローラーであった。

世界最初のマイクロコントローラーは、1971年9月に登場したテキサス・インスツルメンツ TMS0100シリーズの TMS1802NC (TMS0102)と言われている[5]。TMS1802NCは、電卓専用だったため汎用性はなかった。

汎用性があって大量に使用された最初のマイクロコントローラーは、1974年に登場したテキサス・インスツルメンツ TMS1000シリーズであった[6][7]

マイクロコントローラが進化するにしたがって内蔵する回路が増えていき、外付けにしなければならない部品が減っている。1980年代から1990年代にかけて、マイクロコントローラの中でも最も成功したものは8ビットのインテル8051とザイログZ80の派生品である。

通信機器では1980年代後半から1990年代にかけてMC68000とその派生品も多く使われた。

現在ではARMアーキテクチャMIPSアーキテクチャの派生製品が、32ビット組み込みプロセッサの大きな割合を占めている [8]。 特に携帯電話端末におけるARMのシェアは高く、2006年の情報では出荷数が年間24億個を超えたとされる[9]

構成

組み込みシステムには4つの基本部品が必要となる。それは、CPUコア、プログラムを格納するメモリ(ROMフラッシュメモリ)、ひとつ以上のタイマー(設定可能なものとウォッチドッグタイマー)、外部周辺機器などと通信するための入出力部である。マイクロコントローラはこれらが全てひとつの集積回路に組み込まれている。マイクロコントローラは、汎用CPUと比較した場合に周辺部品が少なくて済むため、コンピュータを組み立てるのが容易である。

一般的なマイクロコントローラはクロックジェネレータとRAMおよびROM(EPROMEEPROM)を内蔵している。これを動作できるようにするには、ソフトウェアをROMに格納して、水晶振動子を接続する。マイクロコントローラは様々な入出力デバイスを内蔵している。アナログ-デジタル変換回路、タイマー、汎用非同期シリアル通信(UART)、またはI2CバスSPIバスCANバスといった特殊なシリアル通信インターフェイスなどである。これらの周辺デバイスは特殊な命令で制御される。

マイクロコントローラと言った場合、一般的にはCPU機能とメモリや各種ペリフェラルを内蔵した集積回路を指すが、CPU機能のみの単機能集積回路(マイクロプロセッサ)でも組み込み用途で用いる場合はマイクロコントローラと呼ばれることがある。これは特にCPU機能が8ビットのローエンド製品に顕著である。 逆にペリフェラルを内蔵するプロセッサであっても、特に8ビットより上位のCPU機能を含むものは、マイクロコントローラとは呼ばずにプロセッサと呼ばれることもある。


開発環境

当初マイクロコントローラは、搭載メモリの少なさからアセンブリ言語でのみプログラムが組まれていた。メモリ量やCPUの処理能力が向上すると、開発効率の観点からC言語が使われるようになった。

ホビーユースや学習用途では、上記言語より導入がスムーズで初心者にとって理解しやすいBASIC言語インタプリタなどの言語処理系があらかじめROMに書き込まれた半完成製品も存在し、後述のBASIC Stampなどが該当する。

主なマイクロコントローラ

アプライド・マイクロ・サーキット

従来IBMが製造販売していたマイクロコントローラシリーズ。このシリーズのライセンスはApplied Micro Circuits Corporation(en)に売却された[10]

  • 403 PowerPC CPU
    • PPC 403GCX
  • 405 PowerPC CPU
    • PPC 405EP
    • PPC 405GP/CR
    • PPC 405GPr
    • PPC NPe405H/L
  • 440 PowerPC Book-E CPU
    • PPC 440GP
    • PPC 440GX
    • PPC 440EP/EPx/GRx
    • PPC 440SP/SPe

アトメル

サイプレス・マイクロシステムズ

  • PSoC
    • CY8C2xxxx
    • CY8C3xxxx
    • CY8C5xxxx
  • AN21xx (EZ-USB)
  • CY7C68xxx (EZ-USB FX2)

フリースケール・セミコンダクタ

モトローラの半導体事業部が分離/独立した会社。現在はNXPに買収されている。

富士通

スパンションを経て、現在はサイプレスから販売されている。

  • F2MC ファミリ (8/16ビット)
  • FR ファミリ (32ビット)
  • Traveo (32ビット)

Holtek(en)

  • HT8

インテル

Microchip

  • 8ビットPIC
    • PIC10シリーズ
    • PIC12シリーズ
    • PIC16シリーズ
    • PIC18シリーズ
  • 16ビットPIC
    • PIC24シリーズ
  • 16ビットdsPIC
    • dsPIC30シリーズ
    • dsPIC33シリーズ
  • 32ビットPIC
    • PIC32シリーズ

ナショナル セミコンダクター

  • COP8
  • CR16

ルネサス エレクトロニクス

NXP

フィリップスの半導体事業部がファンドに買収され独立した会社で、NXPに社名が変更。

  • LPC2000 (ARM7)
  • LPC900
  • LPC700

STマイクロエレクトロニクス

  • ST 62
  • ST 7

テキサス・インスツルメンツ

  • TMS370
  • MSP430
  • TMS320 (DSP)

旧・東芝(現・東芝デバイス&ストレージ)

  • TLCS-47 (4ビット)
    • TMP47C4xx
  • TLCS-870 (8ビット)
  • TLCS-900 (16ビット)
  • TMPZ84C0xx (Z80互換)
  • TX19/TX39/TX49 (MIPS32, MIPS64)

ウェスタンデザインセンター

  • W65C134 (8ビット)
    W65C02ベースのマイクロコントローラ
  • W65C265 (16ビット)
    W65C816ベースのマイクロコントローラ

Ubicom(en)

  • SX-28, SX-48, SX-54:高性能 8ビットマイクロコントローラ (PIC16互換)
  • IP2022, IP3023 (マルチスレッド指向の独自アーキテクチャ)

ザイログ

ザイリンクス

アルテラ

  • Nios FPGA用ソフトコア 32ビットマイクロコントローラ
  • Nios II FPGA用ソフトコア 32ビットマイクロコントローラ

マイクロコントローラの半完成応用製品

BASIC組み込みマイクロコントローラ

マイクロコントローラに、BASICインタプリタ、電源装置などを組み合わせたパッケージとして販売している小企業が数多く存在する。PICが使われていることが多い。

Parallax, Inc.(en)
  • BASIC Stamp:有名だが、低速で高価。
  • SX-Key:プログラマは高価だが、チップ自体は安い。
秋月電子通商
  • PIC-BASIC:BASIC Stampの日本版とも言える製品で日本語の資料が充実している。
PicAxe(en)

PICにBASICをロードするよりも安価であることが特長。内蔵するBASICは機能が豊富だが構造的な制約が多い。

出典

[脚注の使い方]
  1. ^ 1970年代や1980年代のマイクロコンピュータのほうも、略語ではマイコンと呼ばれた(今もそれなりの頻度で呼ばれている)ので、日本語では両者の名称が衝突してしまっており、文脈がはっきりしていないと使いづらい。特にコンピュータ全体の歴史(コンピュータ史)を俯瞰して話をする状況ではかなり使いづらい。一方、明らかに制御機器についてだけ技術者同士が話している状況などではマイコンと呼んでも誤解は受けないので使える。
  1. ^ a b c d e Rvelfire, Microcontroller
  2. ^ Difference between Microprocessor and Microcontroller
  3. ^ [https://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-03142/ 秋月電子通商、ATmega328
  4. ^ 千石電商、ATmega328
  5. ^ The Arrival of the "Calculator-on-a-Chip" (Vintage Calculator Web Museum)
  6. ^ 1974: GENERAL-PURPOSE MICROCONTROLLER FAMILY IS ANNOUNCED (Computer History Museum)
  7. ^ THE TMS1000: THE FIRST COMMERCIALLY AVAILABLE MICROCONTROLLER (HACKADAY)
  8. ^ ARM社のセミナーの資料 2005年
    マイコミジャーナル 【レポート】ユビキタス時代を担う"Embedded Processor"(1) - 増大する需要 2003/1/1
  9. ^ @IT 頭脳放談 : 第15回 ARMプロセッサを知らずに暮らせない Pentium IIIよりも売れている32bitプロセッサ「ARM」 2001/8/28
    ARM社の2006年年間業績発表 2007/2/7
  10. ^ CNET Japan IBM、PowerPCプロセッサ3種を譲渡 2004/4/14

関連項目

マイクロコントローラ
マイクロコントローラ, この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか, 不十分です, 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください, このテンプレートの使い方, 出典検索, ニュース, 書籍, スカラー, cinii, stage, dlib, ジャパンサーチ, 2020年4月, microcontroller, とは, cpuに加えてram, oポートなどを1つの集積回路, にまとめた, いわば極小のコンピュータ, 主に機器の制御に使われる, 略語は英字ではmcu, 日本語ではマイコンとも呼ばれる,. この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか 不十分です 出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください このテンプレートの使い方 出典検索 マイクロコントローラ ニュース 書籍 スカラー CiNii J STAGE NDL dlib jp ジャパンサーチ TWL 2020年4月 マイクロコントローラ 英 microcontroller とは CPUに加えてRAM ROM I Oポートなどを1つの集積回路 IC にまとめた いわば極小のコンピュータ 1 主に機器の制御に使われる 1 略語は英字ではMCU 2 日本語ではマイコンとも呼ばれる 注釈 1 一般的なマイクロコントローラの外見 Atmel AVR 主に機器の制御 コントロール に使う目的で開発された小さな マイクロ な 集積回路でありコンピュータなので マイクロコントローラ と呼ばれるようになった 目次 1 概要 2 歴史 3 構成 4 開発環境 5 主なマイクロコントローラ 5 1 アプライド マイクロ サーキット 5 2 アトメル 5 3 サイプレス マイクロシステムズ 5 4 フリースケール セミコンダクタ 5 5 富士通 5 6 Holtek en 5 7 インテル 5 8 Microchip 5 9 ナショナル セミコンダクター 5 10 ルネサス エレクトロニクス 5 11 NXP 5 12 STマイクロエレクトロニクス 5 13 テキサス インスツルメンツ 5 14 旧 東芝 現 東芝デバイス amp ストレージ 5 15 ウェスタンデザインセンター 5 16 Ubicom en 5 17 ザイログ 5 18 ザイリンクス 5 19 アルテラ 5 20 マイクロコントローラの半完成応用製品 5 20 1 BASIC組み込みマイクロコントローラ 5 20 1 1 Parallax Inc en 5 20 1 2 秋月電子通商 5 20 1 3 PicAxe en 6 出典 7 関連項目概要 編集CPUの機能を備えており1つの集積回路にまとめたものなので マイクロプロセッサの一種である ただし マイクロコントローラは通常 1 MHzから200 MHz メガヘルツ 程度のクロック周波数で動作しており 1 マイクロプロセッサの中では比較的動作速度が低いという特徴がある 1 主な用途として何らかの機器に組み込んで使うこと 組込システム を想定しているので 電力消費量を減らすためにクロック周波数を抑えてある 1 よくあるパーソナルコンピュータのマイクロプロセッサのほうは 大量に電力を消費するわけだが そちらはたいていは1 GHz 3 GHz ギガヘルツ ほどで動作しているので そちらの数分の1 数千分の1程度の動作速度ということになる マイクロコントローラは消費電力が抑えてあるので組込システムに使いやすい また 一般的なマイクロコントローラはCPUに加えて 主メモリ 全体 場合によっては一部 とI Oポートを内蔵している コンピュータがコンピュータとして動作するには CPUだけでは足りず メモリやI Oポートも必要であり PC用マイクロプロセッサの場合はそれらの必須の機能を得るにはそれを提供する集積回路を別途追加しなければならず 基板の上で集積回路の数が増えていってしまい 基板の上の回路のパターンは複雑化し 基板の面積も大きくなっていってしまう それに対して マイクロコントローラのほうはコンピュータに必要な集積回路のほとんどをひとつの小さな集積回路にまとめているので いくつか集積回路を足す場合でも 全体として とても小さく 簡潔にまとまるので 組込システムなど特に コンピュータの物理的な小ささ が求められる用途に向いている マイクロコントローラはさまざまな組み込みシステムで使われている マイクロコントローラは近年のあらゆる家電製品や電子機器類で使われているので PCで使われるマイクロプロセッサより遥かに大量に存在している 電子工作の世界でも マイクロコントローラを使うと電子部品の数が少なくて済むので非常に便利なパーツである 自分で多数の電子部品を組み合わせて自作の回路を作る場合と比べて はんだづけの手間も圧倒的に少なくてすみ ミスが入り込みにくく はんだづけ不良や接触不良も減るので動作も安定する ブレッドボードに挿してわずかな部品数とわずかな手間で制御装置を実現することもできる また近年メーカー ムーブメント 既成品に頼るばかりでなくデジタル技術も使い自分であれこれと自作してみようという潮流 でワンボードマイコンのArduinoも広まったわけだが ArduinoはAtmel社のマイクロコントローラ en ATmega328で動作している 電子工作の世界では Arduinoを使わずとも ATmega328や他のマイクロコントローラをブレッドボードに直接挿してリード線を伸ばしてさまざまな小さな機器を制御することも行われる 価格もお手頃のものが多く たとえばATmega328は その時々の為替レートや需給関係にもよるが 1個300円 500円ほどと 3 4 とてもお手頃な価格なので 定番の電子部品 として親しまれている 2010年代後半からはマイクロコントローラはIoTを実現する集積回路としても評価が高まっている 歴史 編集マイクロコントローラが登場する以前 電子制御分野における制御シーケンスはアナログ回路や論理回路といったハードウェア的に回路で組まれていたため 手順を一部変更するだけでも回路の変更が必要だった それら制御シーケンスを コンピュータシステムを用いたシステムに置き換えた事から始まった プログラム内蔵方式の特徴を生かしたコンピュータシステムの場合 回路は変更せず内蔵するプログラムを書き換えるだけで制御内容の変更や機能追加が行えるようになった さらにコンピュータシステムをワンチップにしたものがマイクロコントローラーであった 世界最初のマイクロコントローラーは 1971年9月に登場したテキサス インスツルメンツ TMS0100シリーズの TMS1802NC TMS0102 と言われている 5 TMS1802NCは 電卓専用だったため汎用性はなかった 汎用性があって大量に使用された最初のマイクロコントローラーは 1974年に登場したテキサス インスツルメンツ TMS1000シリーズであった 6 7 マイクロコントローラが進化するにしたがって内蔵する回路が増えていき 外付けにしなければならない部品が減っている 1980年代から1990年代にかけて マイクロコントローラの中でも最も成功したものは8ビットのインテル8051とザイログZ80の派生品である 通信機器では1980年代後半から1990年代にかけてMC68000とその派生品も多く使われた 現在ではARMアーキテクチャとMIPSアーキテクチャの派生製品が 32ビット組み込みプロセッサの大きな割合を占めている 8 特に携帯電話端末におけるARMのシェアは高く 2006年の情報では出荷数が年間24億個を超えたとされる 9 構成 編集組み込みシステムには4つの基本部品が必要となる それは CPUコア プログラムを格納するメモリ ROMかフラッシュメモリ ひとつ以上のタイマー 設定可能なものとウォッチドッグタイマー 外部周辺機器などと通信するための入出力部である マイクロコントローラはこれらが全てひとつの集積回路に組み込まれている マイクロコントローラは 汎用CPUと比較した場合に周辺部品が少なくて済むため コンピュータを組み立てるのが容易である 一般的なマイクロコントローラはクロックジェネレータとRAMおよびROM EPROMやEEPROM を内蔵している これを動作できるようにするには ソフトウェアをROMに格納して 水晶振動子を接続する マイクロコントローラは様々な入出力デバイスを内蔵している アナログ デジタル変換回路 タイマー 汎用非同期シリアル通信 UART またはI2Cバス SPIバス CANバスといった特殊なシリアル通信インターフェイスなどである これらの周辺デバイスは特殊な命令で制御される マイクロコントローラと言った場合 一般的にはCPU機能とメモリや各種ペリフェラルを内蔵した集積回路を指すが CPU機能のみの単機能集積回路 マイクロプロセッサ でも組み込み用途で用いる場合はマイクロコントローラと呼ばれることがある これは特にCPU機能が8ビットのローエンド製品に顕著である 逆にペリフェラルを内蔵するプロセッサであっても 特に8ビットより上位のCPU機能を含むものは マイクロコントローラとは呼ばずにプロセッサと呼ばれることもある 開発環境 編集当初マイクロコントローラは 搭載メモリの少なさからアセンブリ言語でのみプログラムが組まれていた メモリ量やCPUの処理能力が向上すると 開発効率の観点からC言語が使われるようになった ホビーユースや学習用途では 上記言語より導入がスムーズで初心者にとって理解しやすいBASIC言語インタプリタなどの言語処理系があらかじめROMに書き込まれた半完成製品も存在し 後述のBASIC Stampなどが該当する 主なマイクロコントローラ 編集アプライド マイクロ サーキット 編集 記事参照 アプライド マイクロ サーキット 従来IBMが製造販売していたマイクロコントローラシリーズ このシリーズのライセンスはApplied Micro Circuits Corporation en に売却された 10 403 PowerPC CPU PPC 403GCX 405 PowerPC CPU PPC 405EP PPC 405GP CR PPC 405GPr PPC NPe405H L 440 PowerPC Book E CPU PPC 440GP PPC 440GX PPC 440EP EPx GRx PPC 440SP SPeアトメル 編集 記事参照 Atmel Atmel AT91 series ARM THUMBアーキテクチャ AT90 Tiny Mega AVR32 and XMEGA シリーズ AVR Atmel Norway design Atmel AT89 series Intel 8051 MCS51 アーキテクチャ MARC4サイプレス マイクロシステムズ 編集 PSoC CY8C2xxxx CY8C3xxxx CY8C5xxxx AN21xx EZ USB CY7C68xxx EZ USB FX2 フリースケール セミコンダクタ 編集 記事参照 フリースケール セミコンダクタ モトローラの半導体事業部が分離 独立した会社 現在はNXPに買収されている 8ビット 68HC05 68HC08 CPU08 68HC11 16ビット 68HC12 CPU12 68HC16 CPU16 Freescale DSP56800 DSPcontroller 32ビット Freescale 683XX CPU32 68360 QUICC ColdFire 68020互換RISC M CORE PowerPCコアファミリ MPC500 車載向けPowerPC MPC850 860 PowerQUICC MPC8240 8250 8260 PowerQUICC II MPC8540 8555 8560 PowerQUICC III 富士通 編集 記事参照 富士通 スパンションを経て 現在はサイプレスから販売されている F2MC ファミリ 8 16ビット FR ファミリ 32ビット FR80 Traveo 32ビット Holtek en 編集 HT8インテル 編集 記事参照 インテル 詳細は インテル 組込用途 を参照 8ビット 8XC42 MCS48 MCS51 8061 英語版 8xC251 英語版 16ビット 80186 88 MCS96 MXS296 32ビット 376 386EX i960 StrongARM XScale 2006年にマーベル テクノロジー グループへ売却 Microchip 編集 記事参照 Microchip 8ビットPIC PIC10シリーズ PIC12シリーズ PIC16シリーズ PIC18シリーズ 16ビットPIC PIC24シリーズ 16ビットdsPIC dsPIC30シリーズ dsPIC33シリーズ 32ビットPIC PIC32シリーズナショナル セミコンダクター 編集 記事参照 ナショナル セミコンダクター COP8 CR16ルネサス エレクトロニクス 編集 記事参照 ルネサス エレクトロニクス Renesas RXファミリ 32ビット Renesas RAファミリ 32ビット Renesas Synergy 32ビット Renesas RL78ファミリ 16ビット mCOMシリーズ 4ビット 8ビット 16ビット 17K 4ビット 78K0S 8ビット 78K0 8ビット 78K0R 16ビット 78K4 16ビット Vシリーズ V40 V50 V53 16ビット V850 32ビット RH850 32ビット VRシリーズ MIPS64 VR41xx MIPS64 VR5500 MIPS64 VR7700 MIPS64 H8 H8 300H SuperH SH 1 SH 2 M32R M16C R8C TinyNXP 編集 記事参照 NXPセミコンダクターズ フィリップスの半導体事業部がファンドに買収され独立した会社で NXPに社名が変更 LPC2000 ARM7 LPC900 LPC700STマイクロエレクトロニクス 編集 記事参照 STマイクロエレクトロニクス ST 62 ST 7テキサス インスツルメンツ 編集 記事参照 テキサス インスツルメンツ TMS370 MSP430 TMS320 DSP 旧 東芝 現 東芝デバイス amp ストレージ 編集 記事参照 東芝 TLCS 47 4ビット TMP47C4xx TLCS 870 8ビット TLCS 900 16ビット TMPZ84C0xx Z80互換 TX19 TX39 TX49 MIPS32 MIPS64 ウェスタンデザインセンター 編集 記事参照 ウェスタンデザインセンター W65C134 8ビット W65C02ベースのマイクロコントローラ W65C265 16ビット W65C816ベースのマイクロコントローラUbicom en 編集 SX 28 SX 48 SX 54 高性能 8ビットマイクロコントローラ PIC16互換 IP2022 IP3023 マルチスレッド指向の独自アーキテクチャ ザイログ 編集 記事参照 ザイログ Z80 Z86E02 Z8ザイリンクス 編集 記事参照 ザイリンクス MicroBlaze FPGA用ソフトコア 32ビットマイクロコントローラ PicoBlaze FPGA用ソフトコア 8ビットマイクロコントローラアルテラ 編集 記事参照 アルテラ Nios FPGA用ソフトコア 32ビットマイクロコントローラ Nios II FPGA用ソフトコア 32ビットマイクロコントローラマイクロコントローラの半完成応用製品 編集 BASIC組み込みマイクロコントローラ 編集 マイクロコントローラに BASICインタプリタ 電源装置などを組み合わせたパッケージとして販売している小企業が数多く存在する PICが使われていることが多い Parallax Inc en 編集 BASIC Stamp 有名だが 低速で高価 SX Key プログラマは高価だが チップ自体は安い 秋月電子通商 編集 記事参照 秋月電子通商 PIC BASIC BASIC Stampの日本版とも言える製品で日本語の資料が充実している PicAxe en 編集 PICにBASICをロードするよりも安価であることが特長 内蔵するBASICは機能が豊富だが構造的な制約が多い 出典 編集 脚注の使い方 1970年代や1980年代のマイクロコンピュータのほうも 略語ではマイコンと呼ばれた 今もそれなりの頻度で呼ばれている ので 日本語では両者の名称が衝突してしまっており 文脈がはっきりしていないと使いづらい 特にコンピュータ全体の歴史 コンピュータ史 を俯瞰して話をする状況ではかなり使いづらい 一方 明らかに制御機器についてだけ技術者同士が話している状況などではマイコンと呼んでも誤解は受けないので使える a b c d e Rvelfire Microcontroller Difference between Microprocessor and Microcontroller https akizukidenshi com catalog g gI 03142 秋月電子通商 ATmega328 千石電商 ATmega328 The Arrival of the Calculator on a Chip Vintage Calculator Web Museum 1974 GENERAL PURPOSE MICROCONTROLLER FAMILY IS ANNOUNCED Computer History Museum THE TMS1000 THE FIRST COMMERCIALLY AVAILABLE MICROCONTROLLER HACKADAY ARM社のセミナーの資料 2005年マイコミジャーナル レポート ユビキタス時代を担う Embedded Processor 1 増大する需要 2003 1 1 IT 頭脳放談 第15回 ARMプロセッサを知らずに暮らせない Pentium IIIよりも売れている32bitプロセッサ ARM 2001 8 28ARM社の2006年年間業績発表 2007 2 7 CNET Japan IBM PowerPCプロセッサ3種を譲渡 2004 4 14関連項目 編集組み込みシステム インサーキット エミュレータ ICE 電子制御 https ja wikipedia org w index php title マイクロコントローラ amp oldid 94375657 から取得, ウィキペディア、ウィキ、本、library、

論文

、読んだ、ダウンロード、自由、無料ダウンロード、mp3、video、mp4、3gp、 jpg、jpeg、gif、png、画像、音楽、歌、映画、本、ゲーム、ゲーム。