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ボリス・ガリチン(Борис Борисович Голицин / Boris Borisovich Golitsin、1862年 - 1916年5月17日)は、ソ連(ロシア)の地震学者[1]。
人物
ペテルブルグ(後のレニングラード)の貴族の家系に生まれた。海軍兵学校・同大学を卒業したものの海軍を去り、1887年からストラスブルク大学で物理と数学を学んだ[1]。1896年8月9日、ノバヤ・ゼムリャの皆既日食を観測。1899年にブレーメンの地震学会に参加して以降、地震学の研究に尽力し、様々なタイプの地震計(電磁地震計や加速度地震計など)を発明した。その後、1909年にペテルブルグの上級女子大学生コース教授になり、終生熱力学を講じた[1]。1912年には験震学についての著書を出版し、2年後にはその独訳を出版するに至った[2]。
ガリチン式地震計
1907年、ガリチンは世界初の電磁式地震計を作った[3]。いわゆる「ガリチン式地震計」である[4]。この地震計は、水平動用にはツェルナー吊り型水平振子を、上下動用にはユーイング型上下振子を使用しており[3]、倍率は1000倍以上、記録方式は光学式である[5]。検流計を納めていて[3]、周期は振子10〜20秒・電流計10〜20秒、最大振動倍率は1000〜2000倍となっている[6]。
脚注
- ^ a b c 『(ボリス ガリチン)』 - コトバンク、『(ガリチン)』 - コトバンク
- ^ 平凡社・地学事典 (P.220)「ガリツィン」那須信治 ISBN (4-582-11501-2)
- ^ a b c “理工電子資料館 ガリチン式地震計”. www.kahaku.go.jp. 国立科学博物館. 2023年4月6日閲覧。
- ^ “歴代地震計 - 特定非営利活動法人 阿武山地震・防災サイエンスミュージアム”. 2023年4月6日閲覧。
- ^ 地震計の写真に見る気象庁の地震観測の歴史 (PDF) 100ページ
- ^ “阿武山観測所バーチャル見学”. www1.rcep.dpri.kyoto-u.ac.jp. 2023年4月6日閲覧。
外部リンク
- ウィキメディア・コモンズには、ボリス・ガリチンに関するカテゴリがあります。