『ブラックボックス:音声分析捜査』(ブラックボックス:おんせいぶんせきそうさ、原題:Boîte noire、英題:Black Box)は、2021年製作のフランスのサスペンススリラー映画[2]。
ブラックボックス:音声分析捜査 | |
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Boîte noire | |
監督 | (ヤン・ゴズラン) |
脚本 | Nicolas Bouvet Yann Gozlan (Jérémie Guez) (Simon Moutaïrou) |
製作 | (ワシム・ベシ) Thibault Gast Matthias Weber |
出演者 | ピエール・ニネ ルー・ドゥ・ラージュ アンドレ・デュソリエ |
音楽 | (フィリップ・ロンビ) |
撮影 | (ピエール・コトロー) |
編集 | (バランタン・フェロン) |
製作会社 | 2425 Films Wy Productions |
配給 | スタジオカナル キノフィルムズ |
公開 | 2021年3月5日((AFフランス映画祭)) 2021年9月8日 2022年1月22日 |
上映時間 | 129分 |
製作国 | フランス |
言語 | フランス語 |
製作費 | 10,62百万ユーロ |
興行収入 | $9,397,691[1] |
(ヤン・ゴズラン)が監督・脚本を務めた。
最新型航空機がアルプスで墜落し、乗客・乗務員全員の死亡が確認されたことで、航空事故調査局の音声分析官が、事故の原因調査の責任者として任命されることになる。
あらすじ
フランス航空事故調査局の音声分析官マチューは、飛行機の無線連絡やノイズを聞き取り、不具合を見つけ出す為に、日々『音』と格闘していた。最新鋭旅客機の墜落により搭乗者が全員死亡する事故が発生し、ブラックボックスの解析を始める調査局。だが、なぜか直前に主任のポロックが失踪し、解析はマチューの担当となった。
ブラックボックスの音声記録から、テロリストの声を抽出するマチュー。墜落事故の原因はテロと発表された。しかし、事故機の乗客が残した留守電の音声が、ブラックボックスと一致しないことに気づくマチュー。ブラックボックスが改竄されたならば、それは関係企業の仕業に違いない。機体を製作したアトリアン社が、不具合を隠して事故機の製造許可を得たと思い込むマチュー。
マチューの妻ノエミは、最近ヘッドハンティングでアトリアン社に転職し、重要ポストが約束されていた。ノエミのパソコンから、勝手に事故機の極秘データを抜き出すマチュー。墜落に至る不具合を調べる為だったが、漏洩元のパソコンが特定されて、ノエミはアトリアン社から解雇されてしまった。更に極秘データから不具合は見つからず、マチュー自身も更迭を言い渡された。
墜落事故の原因が、操縦システムへのサイバー攻撃である可能性に気づくマチュー。事故機のセキュリティ関連を請け負ったのは、マチューの友人ルノーが運営するペガサス社だった。航空機へのハッキングで前科のある男が、事故機に乗っていた事も判明した。失踪した上司ポロックとルノーの癒着を知ったマチューは、ポロックが隠した本物のブラックボックスを探し当てた。
ブラックボックスには、サイバー攻撃による不具合で墜落する音声と、ポロック自身の告白が記録されていた。数週間後、華やかな国際航空ショーのブースで、ペガサス社の未来について誇らしげに語るルノー。その背後のスクリーンに、ルノーに脅されたと語るポロックの姿が映し出された。
キャスト
- マチュー・ヴァスール - ピエール・ニネ:航空事故調査局の音声分析官
- ノエミ・ヴァスール - ルー・ドゥ・ラージュ:マチューの妻。新型航空機の認証機関に勤務する。
- フィリップ・レニエ - アンドレ・デュソリエ:調査局局長
- グザヴィエ・ルノー - Sébastien Pouderoux:ペガサス・セキュリティー社社長
- ヴィクトル・ポロック - オリヴィエ・ラブルダン:航空事故調査局主任
- Antoine Balsan - Guillaume Marquet
- Samir - Mehdi Djaadi
- キャロライン・デルマス - Anne Azoulay:ジャーナリスト
- Claude Varins - Aurélien Recoing
- Dorval - André Marcon
- Philippe Maymat : 機長
- Quentin d'Hainaut : セキュリティ要員
- ジャンヌ - Lorène Devienne:操縦室にいるフライトアテンダント
- アラン・ルーサン - グレゴリ・デランジェール:航空事故調査局を敵視する機長
評価
受賞
年 | 賞 | 部門 | 候補 | 結果 |
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2021 | Reims Polar 2021 | prix du public[3] | 受賞 | |
Festival du film francophone d'Angoulême 2021 | prix du public[4] | 受賞 | ||
Festival des Capucines du Cinéma Français | Capucine du meilleur son (long-métrage)[5] | 受賞 | ||
Capucine du meilleur acteur[5] | ピエール・ニネ | 受賞 | ||
Capucine du meilleur film (long-métrage)[5] | 受賞 | |||
2022 | (セザール賞) | 最優秀主演男優賞 | ピエール・ニネ | ノミネート |
最優秀オリジナル脚本賞 | ノミネート | |||
最優秀編集賞 | (バランタン・フェロン) | ノミネート | ||
最優秀サウンド賞 | ノミネート | |||
最優秀オリジナル作曲賞 | ノミネート |
関連項目
- 航空事故
- 民間機
- ブラックボックス (航空):一般的に、フライトレコーダーは黒色ではなくてオレンジ色のケースに収められている。
- フランス航空事故調査局
脚注
- ^ Black Box - Box Office Mojo
- ^ “仏で大ヒットした体感型サスペンススリラー! 「ブラックボックス」緊迫と狂気の予告編披露”. 映画.com. (2021年12月3日) 2022年12月28日閲覧。
- ^ “Palmarès Reims Polar : La Loi de Téhéran et Boîte noire récompensés” (2021年5月31日). 2021年6月29日閲覧。.
- ^ Festival Angoulême 2021 : Une histoire d'amour et de désir et La vraie famille au palmarès, sur allocine.fr, consulté le 30 août 2021
- ^ a b c “Les Capucines du Cinéma Français - Palmarès 2021”. 2021年12月19日閲覧。