フライングディスク (flying disc) は、回転させ投げて遊ぶ円盤(ディスク)である。また、それを用いた競技の名前でもある。競技内容から、球技の下のカテゴリーにしばしば入れられる。円盤は通常プラスチック製で、直径約20センチメートルから25センチメートル程度のものが多い。手で勢いよく回し投げると揚力が生じるよう設計されており、そのまま手で受け止められる。フリスビー (frisbee) とも呼ばれるが、この名称は(ワーム・オー) (Wham-O) の登録商標となっているため、公式戦などでは「フライングディスク」の呼称が一般的になっている。
歴史
1940年代後半に、アメリカ合衆国コネチカット州にあるイェール大学の学生がパイ皿を投げて遊んだことから始まった。海岸で恋人とケーキ皿を投げて遊んでいて着想した玩具を、建築検査官の(ウォルター・フレデリック・モリソン) (Walter Frederick Morrison) が金属製にして試作し、1948年にはプラスチック製に改良し、プルートー円盤という名で商品化した。1955年、ワーム・オー社に買収され、1959年にフリスビー・パイ・カンパニーの "frisbie" のスペルを変えた "frisbee" で商標登録され世界で推計2億枚が売れた[1]。フリスビーの名は、元々皿を投げて遊んでいたパイ店・(フリスビー・パイ・カンパニー) (Frisbie Pie Company) から採られた。
競技の種類
- ダブル・ディスク・コート (DDC)
- KanJam (カンジャム)
- (ガッツ)
- アルティメット - ディスクをパスすることで相手側ゴールまで運ぶことで得点になるチーム競技。
- (ディスカソン) - ディスクを投げて落ちた地点まで走り、そこからまた投げてゴールをディスクが通過するまでの時間を競う競技。2枚のディスクを使い、持ったディスクを投げてから次のディスクを拾う。
- (フィールドイベンツ)
- (アキュラシー) - ディスクをゴールへ向かって投げ、ゴールを通過した数を競う競技。
- (ディスタンス) - ディスクの飛距離を競う競技。
- (SCF) (MTA & TRC) - 自分で投げたディスクを自分でキャッチする競技。滞空時間(MTA)と移動距離(TRC)のスコアの合計で競う。
- (フリスビードック)
- (フリースタイル) - ディスクを使った演技に対する採点を競う競技。
- ディスクゴルフ - ゴールまでディスクを投げ入れるまでの投擲回数の少なさを競う競技。
- ドッヂビー
これらのうちアルティメットとディスクゴルフが、ワールドゲームズの公式種目である。どの競技も基本的にディスクを持っての移動をすることはなく、落下点までの正確な移動が求められる。
また、アキュラシーとディスタンスは、国民体育大会の開催地で行われる全国障害者スポーツ大会の公式種目である。ただし、全国障害者スポーツ大会のアキュラシーとディスタンスは、通常の競技とは違うルールで開催される。
円盤の種類
円盤の形状などは国際競技連盟の(世界フライングディスク連盟) (World Flying Disc Federation) により定められている。競技によって用いられる円盤が違う。アルティメットでは基本的に175グラムの円盤を、フリースタイルでは165グラムの円盤を使用する。
記念切手
- ワールドゲームズ2001の記念切手図柄に採用された[2]。